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EBILABが「小売業向け棚監視ソリューション」を開発、ゑびや商店にて動作検証を実施

 株式会社EBILAB(エビラボ)は6日、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社(以下、ソニー)と日本マイクロソフト株式会社が設立した「共同イノベーションラボ」の参画パートナーとなり、「小売業向け棚監視ソリューション」を開発したと発表した。EBILABでは、同ソリューションの動作検証を、2021年11月1日から2022年2月28日の期間で実施している。

 ソニーとMicrosoftでは、2020年5月より、AIカメラと映像解析を用いたソリューション構築に向けて協業を進めており、その一環として、共同イノベーションラボを世界4カ所に立ち上げている。日本では2021年7月、東京都港区に設立され、EBILABをはじめとする5社が共同パートナーとして参画。ソリューションの開発を進めてきた。

 EBILABでは、既存製品に比べて小型ながらも、「ローパワー&コストフレンドリー」「低レイテンシー」「最適化された処理」を持つ、ソニーのインテリジェントビジョンセンサー「IMX500」と、Microsoft Azure上で提供されている画像認識サービス「Custom Vision」に着目して、ソニーとマイクロソフトが設立した「共同イノベーションラボ」への参画を決定。今回、それらの製品・サービスを活用した新ソリューションを開発した。

 その小売業向け棚監視ソリューションは、参画パートナーが共同イノベーションラボのサポートを受けて開発した初めてのソリューションで、「IMX500」が棚に陳列された商品の欠品を確認すると、Microsoft Teamsと連携したウェアラブル端末に通知され、円滑な商品補充を可能にしている。また「IMX500」で分析したデータは、Microsoft Power BIによってビジュアライズした形で確認できる点が特徴だ。

 今回の検証は、有限会社ゑびやが運営する「ゑびや商店」にて2021年11月1日から開始されており、人間が感知できていなかった状況を把握して、店舗オペレーションの改善に生かすとのことで、棚に陳列された商品の欠品確認や在庫の管理業務を自動化し、スタッフが“おもてなし”に専念できる環境を作るとした。また、商品の補充や陳列を最適化して、販売機会の損失を最小化することにより、売上の向上も図るとしている。

「小売業向け棚監視ソリューション」動作検証の模様

 なおEBILABでは、ゑびや商店における動作検証を通して同ソリューションの有効性を実証し、小売店を対象に、ソリューションの導入から運用までをサポートするパッケージプランの商品化とその販売を行いたい考えだ。