ニュース

NEC、映像AIソリューションを実現できる統合プラットフォーム「NEC Express5800 for MEC」を発表

 日本電気株式会社(以下、NEC)は6日、映像AIなどのエッジにおけるAI処理を実現できる統合プラットフォーム「NEC Express5800 for MEC」を、12月8日から販売すると発表した。

 NECでは、エッジコンピューティングにおけるAI処理のニーズに対応するため、映像AI導入と運用管理を容易にし、ワークロードや用途・規模に合わせた統合プラットフォームとして、NEC Express5800 for MECを販売する。さらに、システム構築・アプリケーション配布から監視設定・データ収集までを自動化するソフトウェア製品「NEC System Orchestration」により、開発から構築・制御、運用監視、分析までの一連のシステムのライフサイクルをトータルにサポートする。

 NEC Express5800 for MECでは、迅速にAIコンテナ環境を構築できる2種類の「AIコンテナ環境セット」2種類と、映像AIを活用したソリューションをすぐに使いたいというユーザー向けの「AI対応ソリューションセット」の3セットを提供する。

NEC Express5800 for MEC AIコンテナ環境セット

 AIコンテナ環境セットは、マイクロソフトが提供するAzure IoT Edgeと、NVIDIAが提供するNVIDIA EGXに対応する2種類のセットがあり、Azure IoT Edge環境、NVIDIA EGX環境それぞれで検証済みの構成のため、迅速にAIコンテナ環境を構築できる。Azure Cognitive ServicesやNGC catalogなどの汎用AIモデル、ISVのAIソリューションを使い、システムを構築したいユーザーや、AIソリューション開発者向けの製品となる。

 NVIDIA EGX対応セットは、Express5800サーバーにNVIDIA T4 TensorコアGPUを搭載し、強力なAIアクセラレーション機能を備える。また、今後、他のGPUへの対応拡大も予定する。これらの製品は、ローカル5G環境での検証も実施しており、ローカル5Gの採用を検討するユーザーも安心して利用できるとしている。

NEC Express5800 for MEC AI対応ソリューションセット

 AI対応ソリューションセットは、長時間居座り検知や不正侵入検知、人数カウント、誤進入検知といった、映像AIを活用したソリューションをセットにした製品。映像AIソリューションをすぐに利用したいユーザー向けの製品で、映像AIソリューションについては今後拡充していく予定。

 さらに、統合運用監視ソフトウェア製品のNEC System Orchestrationを、NEC Express5800 for MECの商品にセット化して提供する。NEC System Orchestrationでは、システム運用の自動化・効率化を行うシステムライフサイクル管理 、コンテナアプリケーションの配付や更新、起動・停止を行う管理機能、MECの稼働状況を可視化することで、システム安定稼働を実現する運用監視機能を提供する。

 製品の価格(税別)は、AIコンテナ環境セット(Azure IoT Edge)が94万5200円から、AIコンテナ環境セット(NVIDIA EGX)が311万1900円から、AI対応ソリューションセットが215万2600円から。製品の出荷開始時期は、AIコンテナ環境セット(NVIDIA EGX)が12月8日、AIコンテナ環境セット(Azure IoT Edge)とAI対応ソリューションセットが2022年第一四半期(1~3月)予定。