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NEC、映像から作業内容の自動認識を実現する「NEC ものづくりDX映像AI分析ソリューション」を販売

 日本電気株式会社(以下、NEC)は5日、製造現場のDX化に向けて、映像認識AIを活用して製造現場で撮影された映像から人の作業内容を自動で認識・時間計測する「NEC ものづくりDX映像AI分析ソリューション」を販売開始した。

 製造現場ではセンサー技術などにより設備の稼働状況の可視化が進んでいるが、人の作業は作業実績が紙で管理されているなど、デジタル化が進んでいない製造現場が多くある。

 また、人の作業データ分析には製造現場の映像を活用する方法があるものの、AIの学習モデル作成の時間・コスト・スキルなどのハードルが高いため、さまざまなユースケースに合わせた学習モデルの作成や、撮りためた映像のデータ分析の準備に手間がかかることが課題となっているという。

 ソリューションは、組み立て作業やメンテナンス作業などに従事する人の姿や製品・工具などをあらかじめAIに学習させているため、学習モデルを作成する時間やコストが不要。人・姿勢・装着品・物体など、複数の映像認識AIを統合したNEC独自の映像認識AIを活用しているため、複数の条件設定を組み合わせることで、作業時間計測、作業種別・作業滞留・ジェスチャーなど、さまざまな検知に対応する。さらに、AIに搭載している学習モデルにない物体や動作については、数枚の画像を登録することで認識が可能となる。

検知イメージ

 シンプルなGUIにより、読み込んだサンプル映像をもとに「何が」「どこで」「どうなったら」「何をする」といった作業の検知モデルを、簡単なマウス操作によりノーコードで作成できる。また、映像の録画、検知の実行管理、検知結果の可視化まで作業分析に必要な一連の作業に対応したGUIも実装し、操作性を高めている。

検知モデルの作成手順
画面イメージ

 ソリューションは、世界トップクラスのシェアを有し、世界150カ国以上で50万件以上の導入実績のあるビデオ管理ソフトウェア「Milestone XProtect」とセットで提供。これから映像収集を始める企業でも、カメラを準備すれば即日利用を開始できる。

 NEC ものづくりDX映像AI分析ソリューションの価格はオープン。NECでは、2年間で100ライセンスの販売を目標とする。