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ソニーワイヤレスコミュニケーションズ、ローカル5Gによる集合住宅向けのインターネット接続サービスを発表

2021年春ごろの提供開始を予定、法人向けサービスも今後提供へ

 ソニーワイヤレスコミュニケーションズ株式会社は29日、ローカル5Gによる集合住宅向けのインターネット接続サービス「NURO Wireless 5G」を発表した。提供開始は2021年の春ごろの予定。

ローカル5Gによる集合住宅向けのインターネット接続サービス「NURO Wireless 5G」

 ローカル5Gは、エリアを限定して5Gによるプライベートネットワークを構築する技術。

 そのローカル5G技術を利用して提供されるNURO Wireless 5Gは、工事が不要で、サービスエリアであれば、提供されるホームルータを設置するだけですぐに利用開始できるのが特徴だ。ホームルータから見ると、ソニーワイヤレスコミュニケーションズの設置するローカル5Gがインターネット側回線となって、有線の回線なしで接続する。ホームルータのLAN側は、IEEE 802.11a/b/g/n/ac/axの無線LANと、2.5GBASE-T×1+1000BASE-T×3の有線LANポートが設けられている。

 費用は、NURO光の光回線と同程度の価格(5000円前後/月)を予定。機器購入は不要で、7日間の試用期間も用意された。

NURO Wireless 5Gの特徴

 ソニーワイヤレスコミュニケーションズ株式会社は、ソニーグループの100%出資によるローカル5G事業の会社として、2020年10月に設立された。同社によれば、NURO Wireless 5Gについて、「ローカル5G商用免許での住宅向け固定インターネット接続サービスとしては日本初と認識している」という。なお、すでに2021年10月1日からは、エリアを限定してプレサービスを開始している。

 11月29日に開催された記者発表会では、NURO Wireless 5Gのほか、「NURO 5G」ブランドとして、法人向けの「For Business」のサービスも今後開始予定であることも明かされた。

法人向けの「For Business」のサービスも今後開始予定

 ソニーワイヤレスコミュニケーションズ株式会社 代表取締役社長/ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社 代表取締役社長の渡辺潤氏は、「ソニーグループの連携も含めていろいろなサービスをしていきたいと考えている」と発言。「ソニーグループのエンターテインメントの領域とのコラボレーションや、ソニー会社が取り組んでいる放送局向けの機器の無線化、あるいはお客さまがご自身のエリアの中で提供したいという話があれば、一緒に取り組ませていただきたい」と語った。

 またソニーグループ株式会社 常務 事業開発プラットフォーム担当の御供俊元氏は、ローカル5G事業の意義として、ITや新型コロナ禍によってエンターテインメントの見方が大きく変わったことを挙げ、グループのシナジーを生かした新しいエンターテインメント体験の創出に取り組んでいることを説明。それには、高速で安全なネットワークでクリエイターとユーザーをつなぐことが大事であることから、ローカル5G事業を開始することを決定したと語った。

ソニーワイヤレスコミュニケーションズ株式会社 代表取締役社長/ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社 代表取締役社長 渡辺潤氏
ソニーグループ株式会社 常務 事業開発プラットフォーム担当 御供俊元氏