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サン電子とドコモ、スマートグラスを利用した遠隔作業支援ソリューション「AceReal for docomo」を強化

スマートグラスの機種や契約期間を選択可能に、支援者側の対応環境も拡大

 サン電子株式会社と株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は27日、スマートグラスを用いた遠隔作業支援ソリューション「AceReal for docomo」において、マルチデバイス対応の業務支援アプリケーション「AceReal Assist」を活用した新パッケージを提供開始すると発表した。

 AceReal for docomoは、遠隔からの現場作業を支援するソリューション。従来は、ARスマートグラス「AceReal One」、業務支援アプリケーション「AceReal Apps」、サポートサービス、ドコモの5G携帯電話回線などをセットにして提供してきた。

 ARスマートグラスを装着した現場作業者は、映像や音声を遠隔支援者にリアルタイムで伝送できるほか、ドコモのネットワーク内に設置したクラウド基盤「ドコモオープンイノベーションクラウド」上にある業務支援アプリケーションのAceReal Appsを用いて、必要とするマニュアルや、作業指示を書いた現場画像をARスマートグラス上に表示させることもできるという。

 新パッケージの「AceReal for docomo 遠隔作業支援ソリューション『AceReal Assist』」では、すでに提供している遠隔作業支援の基本機能はそのままに、これまで選択できなかったスマートグラスの機種(AceReal One)、契約期間(3年)を、利用企業の希望にあわせてカスタマイズできるようになった。

 スマートグラスは、従来のAceReal Oneに加え、RealWear HMT-1/HMT-1Z1、Everysight Smartglasses、Google Glass Enterprise Edition 2(12月以降対応予定)をサポート。現場作業者は軽量なタイプから防爆対応タイプ(HMT-1Z1)に至るまで、さまざまなスマートグラスの利用が可能となる。契約期間は、1年/2年/3年から選択可能だ。

 一方で支援者側も、Windows PCに加えてmacOSのPCおよびモバイル端末(Android/iPad)から利用可能になるため、オフィスや外出先などの環境に応じて、さまざまな端末から遠隔支援を行えるようになるとのこと。なお、iOSのモバイル端末についても11月下旬以降に対応する予定。

 また回線については、利用企業側でドコモ回線を選択可能になった。スマートグラスおよび支援者側デバイスがドコモの携帯電話回線を用いて接続している場合は、インターネットを通らないセキュアな通信を行える。

 AceReal for docomo 遠隔作業支援ソリューション「AceReal Assist」の価格は、月額2万5800円(税別)から。ドコモでは、今回の拡張により、すでに導入されている建設業や製造業に加え、医療、農林水産業、運輸など、ほかの産業分野での活用が期待されるとしている。

 なお、既存パッケージのAceReal for docomoは、名称を「AceReal for docomo 遠隔作業支援ソリューション『AceReal Apps』」へ改称。AceReal for docomoは、既存パッケージと新パッケージの総称へと位置付けを変更する。