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ソフトバンクとトレンドマイクロ、企業のDX推進を支援するソフトバンク社員をセキュリティ人材として育成するプロジェクトを開始

 ソフトバンク株式会社とトレンドマイクロ株式会社は22日、デジタルトランスフォーメーション(DX)時代に求められるセキュリティ人材の育成で協業し、企業のDX推進を支援するソフトバンクの社員をセキュリティ人材として育成するプロジェクトを、9月に開始したと発表した。

 ソフトバンクとトレンドマイクロでは、巧妙化するサイバー攻撃の脅威から顧客のデータや資産を保護するためには、新商品や新サービスの企画を立案・推進する際に、サイバーセキュリティリスクを適切に考慮して、対策を講じる「セキュリティ・バイ・デザイン」が必要だと説明。セキュリティ・バイ・デザインを実践するには、商品やサービスの目的や特性、ビジネスプランなどを理解した上で、どのようなリスクがあるかを把握する必要があるため、商品やサービスの開発・販売を行う担当者が、セキュリティの知識を持つことが求められるとしている。

 ソフトバンクは、通信サービスや、通信と最先端技術を融合したさまざまなサービスを提供しており、5G(第5世代移動通信システム)やIoT、AI(人工知能)、ビッグデータなどを活用して、さらなる事業領域の拡大を進める上で、セキュリティの重要性がますます高まっていると説明。商品やサービスの開発、マーケティング、営業などに従事する社員が、セキュリティ・バイ・デザインを実践できるよう、全社でセキュリティ人材を育成・創出することを進めており、さらに、社員一人一人がそれぞれの業務に適したセキュリティの知識を持つことを目的として、パーソナライズされたセキュリティ教育のプログラムを、2023年までに提供することを目指す。

 プロジェクトでは、企業のDX推進を支援するソフトバンクの社員に対して、セキュリティ教育を行う。開発やマーケティング、営業など各部門のセキュリティにおけるリーダー層(部門内のセキュリティ推進担当者)約200人を対象に、トレンドマイクロのサイバーセキュリティ・イノベーション研究所が2021年8月に提供を開始した「サイバーセキュリティナレッジトレーニング- DX推進担当者向け」をベースに、ソフトバンクの人材育成プランに基づいてカスタマイズしたセキュリティ教育を実施する。

 教育を受けたセキュリティ推進者は、顧客それぞれの環境におけるリスクの洗い出しや、サイバーセキュリティリスクの検討など、影響や発生頻度を踏まえた実践的なリスクマネジメントの習得を目指すとともに、所属する部門でサイバーセキュリティナレッジを提供して、リーダーシップを発揮する人材になることも目指す。