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インテック、「マネージド型仮想デスクトップサービス」にWindows Virtual Desktopに対応したサービスを追加

 株式会社インテックは1日、2020年から提供している「マネージド型仮想デスクトップサービス」のサービス基盤が、マイクロソフトのWindows Virtual Desktopに対応したと発表した。

 マネージド型仮想デスクトップサービスは、仮想デスクトップ環境を構築から運用までを含めて月額課金で提供する、DaaS(Desktop as a Service)型のクラウドサービス。今回、Windows Virtual Desktopに対応したことで、Windows 10の仮想マシンを複数ユーザーで共有することが可能となった。

「マネージド型仮想デスクトップサービス」のイメージ図

 サービスでは、業務特性に応じた仮想デスクトップ方式の選択が可能で、これまでのユーザー単位に仮想デスクトップを割り当てる「ユーザー専有型」に加え、同じ仮想デスクトップを複数ユーザーで利用する「ユーザー共有型」の選択が可能となった。「ユーザー共有型」は、仮想マシンの集約によるコスト削減や、仮想デスクトップ仕様の標準化による統制が図りやすいといったメリットがある。また、業務特性に応じて仮想デスクトップ方式を混在させることもできる。

Windows Virtual Desktopに対応した「マネージド型仮想デスクトップサービス」の特徴

 Windows Virtual Desktopには、ユーザープロファイルをOS領域から切り離し、ストレージサービス上に格納する機能(FSLogix)がある。これにより、ユーザーは異なる仮想デスクトップ環境でも、同じユーザープロファイルを利用できる。また、サインイン時のプロファイル読み込み処理が発生しない点や、ユーザープロファイルがWindows Updateの影響を受けないといったメリットもある。この機能は「ユーザー共有型」に標準搭載され、「ユーザー専有型」でもオプション利用できる。

 専門技術が必要となるWindows Virtual Desktopの構築・運用業務をインテックが行うことで、顧客の負荷を削減でき、Windows Virtual Desktopの利用を短期間に開始できる。さらに、顧客ネットワークとの接続や社内Active Directoryとの同期など、個別環境に応じた導入支援もワンストップで提供する。

 サービスの提供価格(税別)は、初期料金が10万円から、月額料金が1台あたり3980円から、運用サポート費用が2万5000円から。別途、管理サーバーリソース料金が必要。

 インテックでは、オフィスのフリーアドレス化やテレワーク環境のセキュリティ強化、コミュニケーションツール見直しといったワークスタイル改革を進めている。その中で、従来から利用しているシトリックスの仮想デスクトップ環境(オンプレミス)の更改タイミングが来たことから、Windows Virtual Desktopに対応したインテックの「マネージド型仮想デスクトップサービス」を3000台規模で自社導入することを決定。2021年4月に環境構築完了、6月から全社展開をスタートした。

 今回、インテックでは、短期構築や柔軟な拡張性、仮想マシンコストの削減、現環境からの移行容易性から、Windows Virtual DesktopとCitrix Cloudの組み合わせで導入した。この自社導入を通して、サービス提供者としての立場だけではなく、利用者としてのナレッジを蓄積、活用していくことで、さらなるサービスの利便性や品質の向上、顧客のワークスタイル変革の支援につなげていけるように努めていくとしている。

 今後については、2021年度は、Windows Virtual Desktopで提供される機能のみで仮想デスクトップ環境を提供する、サードパーティソリューションを加えない「Windows Virtual Desktop」や、Microsoft Azure用に最適化された「Citrix Virtual Apps and Desktops Standard for Azure」を利用した、低価格帯のラインアップを追加する予定。また、利用者の勤怠可視化やセキュリティ強化、仮想アプリ配信、DRなど各種オプション機能についても、継続して開発を進めていくとしている。