週刊データセンターWatch:

Jパワーと日立製作所、インフラ維持企業向けのAIデータセンター構築で共同検討へ
2025年8月26日 06:00
電源開発株式会社(Jパワー)と株式会社日立製作所は、電力・ガス・鉄道・上下水など社会インフラ維持を担う事業者向けに、AI用データセンターを構築に関する事業について、覚書を締結したと発表した。
水道などの社会インフラは、経済的な意味ではもちろん、より根源的な生命維持などの観点からも、慎重な運用が求められる。集積されるデータの機密保持要求も高い。一方で、日本国内は少子高齢化が進展しており、生産性向上策としての生成AI活用が模索されている。こうした課題への対処として、より高セキュリティなAIデータセンターが、社会インフラ事業者から求められているという。
これまでJパワーでは、カーボンニュートラル電源の発電所を全国に展開。また日立製作所は、データセンター運用をはじめとする各種の制御・運用で知見を積み重ねてきた。両社は今後、社会インフラ事業におけるAIの活用法を検証していくとしており、さらには持続可能なデータセンターの構築を目指す。
具体的な検討項目には、生成AIモデル構築における学習用データセンターと推論用データセンターの分散化が挙げられている。また、重要インフラならではのデータの機密性を確保したセキュアなプライベートクラウドの構築にも言及している。