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サイバートラスト、脆弱性管理機能を追加したシステム監視用仮想アプライアンス

 サイバートラスト株式会社は22日、仮想化環境に特化した最新の監視用仮想アプライアンス「MIRACLE ZBX Virtual Appliance V5.0 Suite」を発表した。大規模システムを運用する企業やシステムを構築・導入する事業者に向け、7月8日より提供開始する。

 MIRACLE ZBX Virtual Applianceは、統合システム監視ソリューション「MIRACLE ZBXシリーズ」のラインアップのひとつで、OS、データベース、Webサーバー、監視ソフトウェアなどがあらかじめパッケージされた仮想アプライアンス。VMwareの仮想環境にインポートするだけで監視サーバーの構築が完了するので、煩雑な構築作業を行わなくとも、監視サーバーを利用開始できるという。

 今回発表されたMIRACLE ZBX Virtual Appliance V5.0 Suiteは、このMIRACLE ZBX Virtual Applianceをベースとした製品で、脆弱性によるリスクを制御し、セキュアなシステムの長期利用を実現するセキュリティ管理製品に位置付けられる。

 具体的には、セキュリティ機能が強化され、米国標準技術研究所(NIST)のセキュリティガイドライン「NIST SP800-171」および「NIST SP800-53」の要件に準拠した最新版のMIRACLE ZBX V5.0を用いて、エージェント監視/エージェントレス監視など、さまざまな機能でシステムの死活監視、ログ監視などの運用監視を実施可能。

 また、ソフトウェアの脆弱性管理を自動化・効率化する脆弱性管理ソリューション「MIRACLE Vul Hammer(バル ハンマー)」が提供される。オープンソースソフトウェア(OSS)の高精度スキャンと、MIRACLE ZBXとの連携により、脆弱性管理情報の一元管理、脆弱なソフトウェア対策の迅速な対応やログ出力を可能にしており、NIST SP800-171対応を支援できるとした。

 さらに、複数の監視画面を統合し運用を効率化する表示専用ソフトウェア「統合ビューア」も提供される。このビューアでは、ZabbixやMIRACLE ZBXからのイベント情報を集約して、一元的に閲覧でき、迅速な対応が必要なアップデートや脆弱性情報の一元管理と、スケールアウト時の監視効率向上を実現するとしている。

 なお、MIRACLE ZBX Virtual ApplianceのOS設定をCISベンチマークの基準に沿って設計しており、利用企業側で必要とされていた、各セキュリティガイドラインに沿ったOS環境の要塞(ようさい)化に関する工数を削減するとのことだ。

 サイバートラストでは、こうしてエンドユーザー自らが積極的に最新の脆弱性情報を把握し、迅速な対策が必要となるなかで、MIRACLE ZBX Virtual Appliance V5.0 Suiteによってインシデントの監視・対応体制を構築することで、システムに放置される脆弱性をなくし、重要情報にかかわるシステム分離や脆弱性対策の迅速なアップデート適用など、適切な対策を支援するとアピールしている。

 製品はサポートサービスも含んだ年間サブスクリプション形式(監視対象台数500台から)で提供され、価格は400万円(税別)から。