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日立ソリューションズ東日本、製造業向けIoT/データ分析ソリューション「WellLine」最新版を提供

 株式会社日立ソリューションズ東日本は8日、製造現場の設備と人の稼働データを収集し、可視化・分析によって非生産・ロス時間を認識し要因を可視化できる、製造業向けIoT/データ分析ソリューション「WellLine」について、最新バージョン「WellLine 1.3」の提供を開始した。

WellLineは、IoTとデータ分析を活用した生産性向上のためのアプリケーション。製造現場の設備と人の稼働データを収集して、可視化・分析により非生産・ロス時間の認識、要因を発見し、日ごろの改善活動に活用することで、生産性の改善に役立てることができる。

 製造現場の稼働率・品質向上に期待の大きいIoTは、大手企業を中心に導入検討が進んでいる一方、中小企業では導入のハードルの高さや投資対効果がネックになり、導入には多くの課題がある。こうした背景を受け、日立ソリューションズ東日本では、日立製作所の「IoTエッジソリューション」など各種IoTゲートウェイ製品と、WellLineとのデータ連携を開始した。

 OTデバイスデータ収集機能として、IoTゲートウェイに接続されたPLCなどのOTデバイスの詳細な稼働データを収集でき、生産数などの実績やエラーコードのような詳細ステータス、電流値や、温度などの制御/観測値などの収集が可能となる。

 収集したOTデバイスデータは、データの種類に制約なく顧客の任意の測定値を蓄積できる。さらに、標準提供の定義済みのデータモデルと合わせて蓄積したすべてのデータを、セルフサービスBI機能を利用して、すぐに集計・グラフ化などで活用できる。

 生産アンドン機能として、OTデバイスから収集した生産数、生産カウント信号を基に、累計などの生産進捗状況をアンドン画面に表示でき、従来の稼働監視の役割に加えて、生産進捗も合わせた統合アンドンとして活用できる。

 WellLineは、各種IoTゲートウェイ製品と連携するために柔軟なデータ構造を備え、汎用的にデータを扱うことが可能。さらに、標準機能として提供するセルフサービスBI機能により、顧客自身で収集した各種OTデータを表示・分析する画面の作成が可能で、得られる気付きも格段に多くなるため、IoTの導入効果拡大が期待できるとしている。

 日立ソリューションズ東日本では、WellLineについて、2024年までに累計10億円以上の売上を見込む。