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東芝デジタルソリューションズ、SAP S/4HANAをベースとした電力業界/装置産業向けEAMテンプレートを提供へ

 東芝デジタルソリューションズ株式会社は12日、SAP S/4HANAをベースとした電力業界/装置産業向けEAM(設備資産管理)ソリューションのテンプレート開発を開始したと発表した。四国計測工業株式会社の電力設備保全に関する知見を生かしているとのことで、提供開始は2021年秋からの予定。

 四国計測工業は、四国電力株式会社が伊方発電所において実現している、SAPのEAMソリューションをベースとしたシステムの運用を担当。米国原子力発電所のベストプラクティスをもとに、日本の厳しい原子力規制基準に準拠した業務品質、ドキュメント品質へ対応することで、原子力設備保全の知見を蓄積してきたという。

 今回、東芝デジタルソリューションズでは、そうした四国計測工業の原子力設備保全の知見、および一般プラントの業務プロセスのノウハウを基に、SAP S/4HANAにて、その要件をプリセット・汎用化するEAMソリューションテンプレートを開発する。

 標準業務プロセスとパッケージテンプレートを用いることで、導入期間の短縮が見込めるほか、最新版SAP EAM(SAP S/4HANA)により、保全プロセスのDX(デジタルトランスフォーメーション)に対応した拡張機能を利用可能な点が特徴。例えば、デジタルデータを活用した信頼性重視保全、保全有効性評価、リスク評価といった機能の提供が予定されている。

 なお同テンプレートは、国内の他電力会社の原子力部門はもちろん、原子力以外の保全業務にも適用可能な見込みで、東芝デジタルソリューションでは、設備資産管理のデジタル化、保全業務の働き方の見直しを早期に実現し、電力業界/装置産業における設備管理業務のさまざまな課題解決に貢献するとアピールしている。