NECソリューションイノベータ、車両や歩行者の移動経路などを分析できる「FieldAnalyst for Vehicles」

　NECソリューションイノベータ株式会社は15日、車両や歩行者の移動経路、停止時間等の分析を行える映像解析エンジン「FieldAnalyst for Vehicles」を、同日より提供開始すると発表した。

　FieldAnalyst for Vehiclesは、物体識別および移動体分析のAI技術により、カメラで撮影した映像から移動中の車両や人物を自動かつリアルタイムに認識し、行動検知を行えるソフトウェア。道路などに設置したカメラから車両を検出して、普通車、バス、トラック、バイクなどの種別ごとに、通過する車両台数をカウントしたり、走行・停止を判別したり、車両の移動経路を分析したりすることができる。また、横断歩道を渡る歩行者などの人数もカウントすることが可能だ。

　こうして得られた情報は、渋滞解消に向けた取り組みに利用でき、例えば、自治体では渋滞原因の分析やこの解消に向けた施策の検討に活用可能。また工事を請け負う建設業者では、工事の際の迂回（うかい）路の設定・誘導をはじめ、効率的な工事計画の立案につなげられるとした。

交差点を通過する車両および横断歩道を渡る歩行者を検知

　またナンバープレートを認識するAI機能も備えており、商業施設やイベント会場などの駐車場に設置したカメラ映像から、入退場する車両のナンバープレート情報を検出して、入場車両の正確な把握を実現する。これにより、施設や会場における混雑緩和につなげるとともに、レンタカーや県外車両等を識別することで、来場者の属性に合わせたイベントの立案に役立てられるとのこと。

　このほか、滞在時間の把握により、長期間停車している違法駐車などの車両を認識することも可能。さらには、企業や公共施設などに入退場する車両のナンバープレート情報から、事前登録車両のスムーズな入場、未登録車両の進入防止などでも活用できるとしている。

車両ごとに停車時間を計測

　加えて、データ処理を軽量化する映像解析エンジンのため、設備としてはビデオカメラ1台、PC1台からの運用に対応しており、大がかりな機材を必要としない点もメリットとのことだ。

　FieldAnalyst for Vehiclesの価格は80万円（税別）で、導入費用が別途かかる。