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開発品質向上を多面的に支援――、ベリサーブが車載ソフトなどの開発企業向けサービスを提供

 株式会社ベリサーブは16日、車載ソフトウェア、車両制御システムの開発企業を対象に、開発品質向上を多面的に支援するサービスを提供開始すると発表した。

 新サービスは、製品・システムのプロダクト品質とモノづくりのプロセス品質、双方の品質向上を目指すサービス。また、要求・目的を達成する仕様やプロセスであるかといった妥当性確認(Validation)と、仕様やプロセス通りに作られているか、進められているかといった検証(Verification)によって、開発企業における品質向上を目指すという。

 ベリサーブでは従来、それぞれの改善を個々のサービスとして提供してきたが、新サービスではこれら4領域の取り組みを連携し、製品・システム開発の品質を多面的に支援する点を特徴としている。

 具体的なサービスメニューは、1)開発プロダクト品質改善支援、2)開発プロセス品質改善支援、3)開発プロジェクト品質改善支援、といった3つから構成され、開発プロジェクトのプロセス面の課題、プロダクト面の課題、プロジェクト面(運営面)の課題を確認した上で、改善の領域や方法を総合的に提案するとした。

 1)では、要求仕様の検証、システムやソフトウェア検証を通じて、開発成果物が要求を満たしていることを確認。プロジェクト要求に合ったテスト戦略、計画、設計、実行をして、その結果を報告する。この際には、テスト工程での活動のみならず、プロダクト品質確認の経験を生かし、要求仕様の記載漏れや不整合も検出し報告するとのこと。

 2)は、車載システム開発や管理のプロセス可視化・標準化を支援するもので、設計アーキテクチャ分析を通して、開発手戻りの軽減を目的とした開発プロセスの最適化・構築を支援するとした。あわせて、策定したプロセスに沿った開発の教育支援も実施する。

 3)では、策定プロセスに沿ったプロジェクト管理・運営を支援すると同時に、プロジェクト状況を分析し、より効率的な運営を提案するとしている。

 なおベリサーブによれば、これらのサービスを利用することにより、属人的な開発活動から脱却し、開発プロセスが可視化されるため、効率化が可能になるとのこと。例えば、工数を必要以上に費やすアクティビティをプロジェクト支援により特定し、効率化の提案や支援を実施するほか、開発プロセスの可視化により外部委託範囲を拡張可能となり、委託化によるコスト削減を促進できるとしている。

 一方で、開発費がかさむ、納期遅延が発生する、後工程で品質問題が発生するなどの問題を抱えている場合、プロジェクト状況の可視化を通じ、原因の特定や解決の糸口を見つけられるとのことだ。