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NEC、スウェーデンIFSのフィールドサービス管理機能向けに標準業務テンプレートを提供
2021年2月8日 14:04
日本電気株式会社(以下、NEC)は8日、スウェーデンIFSが提供しているコンポーネント型ビジネスアプリケーション「IFS Applications」内のフィールドサービス管理(FSM)機能向けに、NECグループでの導入実績を基に用意した標準業務テンプレート「IFS FSM 据付/設置工事管理テンプレート」を製品化すると発表した。同日より提供を開始する。
IFS FSMは、作業オーダーから、スペアパーツ、設備、契約、保証、請求、支払いまで、サービスにかかわるあらゆる情報を一元管理する、サービス業向けのアプリケーション。テンプレートの活用により、機能洗い出しや要件定義など導入に向けた期間を1年程度から5カ月程度に短縮できるため、効率的な導入を行えるという。
NECとIFSでは、1997年のパートナー契約の締結以来、日本の製造業の強みを生かせるERPを目指し、IFS Applicationsを中心にソリューションの共同開発や顧客サポート業務の連携に取り組んできたとのこと。またNEC自身がIFS Applicationsのユーザーでもあり、自らの製造業としての課題や取り組みを機能に反映させている。
またNECでは、工事付随プロジェクトにおいて、工事期間の短縮、現場の作業品質の向上、報告書類作成の効率化などによる棚卸削減やプロジェクト損益の向上を目的として、2020年10月に、IFS FSMを海外現地法人のNEC Latin Americaで導入した。さらに今後は、中南米やアジアの現地法人へ順次展開していく予定で、設置工事管理業務の共通基盤としてグローバルで活用を推進するとしている。
NECはすでに、IFS ApplicationsのERP領域やサービスマネジメント領域において、業務フロー・業務パターンのひな型や標準機能一覧、機能情報の関連図など独自に標準業務テンプレート化していたが、今回は自社への本導入実績を踏まえ、工事マネジメント領域も「IFS FSM 据付/設置工事管理テンプレート」として提供開始する。
テンプレートを活用し、IFS FSMが持つ豊富な標準機能に合わせた新業務プロセスの構築を促進するとしており、個別に開発するアドオン機能を絞ることで、プロジェクトのコストを最小化しながら5カ月程度に導入期間を短縮できるとのこと。
今後は、工事マネジメントを含めたフィールドサービス領域において、IFS FSMを活用したシステムを展開する予定で、3年間で50社への導入を目指す。さらに、保守部品需要予測や熟練者による遠隔業務支援など、NECの強みであるAI・5G技術とIFS製品を組み合わせたソリューションの展開も計画しており、設備管理やメンテナンス業務のさらなる高度化に貢献するとアピールしている。