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「Oracle Database 21c」提供開始、インデータベースJavaScriptや永続性メモリのサポートなどを実施

 米Oracleは13日、Oracle Databaseの新版となる「Oracle Database 21c」を発表した。変更不可能なブロックチェーン表(Blockchain Tables)、インデータベースJavaScript、インデータベース機械学習用AutoML、永続性メモリのサポートといった新機能の追加や、インメモリ機能/セキュリティ機能の強化など、200を超える拡張が行われているという。

 今回の新版では、まず、インテルの「Optane Persistent Memory(永続性メモリ)」をサポートした。データベースのデータとREDOログをローカルの永続性メモリに格納することで、I/Oバウンドワークロードのパフォーマンスが向上するほか、IOコードパスと大規模なキャッシュが不要になるという。さらに新しいデータベースアルゴリズムが、永続性メモリへの部分的または一貫性のない格納を防止するとのこと。

 また「Crypto-Secure Data Management」の一部であるブロックチェーン表により、行が暗号化の上で連結された、変更不可能な挿入専用のテーブルを提供。改ざん検出および防止機能をOracle Databaseに直接提供することで、管理者やユーザーになりすますインサイダーやハッカーによる不法な変更を防止できるという。

 インデータベースJavaScriptでは、組み込まれているGraal Multilingual Engineにより、開発者は、データが存在するデータベース内でJavaScriptのコードスニペットを実行できるようになった。これにより、データをアプリケーション層やブラウザに転送させることなく、短い処理タスクをJavaScriptで簡単に表現し実行可能になったとのこと。

 このほか今回は、ネイティブ・データ型JSONが追加され、JSONのサポートが強化された。読み取り時や更新時にJSONをパースする必要がもはやなく、パースは挿入時にのみ行われ、JSONは内部バイナリ形式で保持されるため、アクセスが大幅に高速化されるとのことで、スキャンが最大10倍、アップデート処理が最大4倍高速になったとした。

 なおOracle Database 21cは、まずはOracle Cloud上で提供開始され、オンプレミスプラットフォーム(Exadata、Linux、Windowsなど)向けの提供も今後行われる予定だ。