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パナソニック、クラウドベースの映像制作システムをソフトバンクと共同開発

地上デジタル放送での共同検証を実施

 パナソニック株式会社 コネクティッドソリューションズ社は23日、ソフトバンク株式会社と、クラウド上で映像制作を完結できるシステムを共同開発し、地上デジタル放送での共同検証を実施したと発表した。

 このシステムは、ICTを活用して映像制作をクラウド化し、撮影から制作、編集、配信までをシームレスに行うことを定義した概念「Broadcast as a Service」を実現するもの。

 ソフトバンクのデータセンターにある映像制作システムに、パナソニックの新IT/IPプラットフォーム「Kairos(ケイロス)」を導入したうえで、パナソニックの放送用ネットワークカメラを活用し、撮影現場とデータセンターをIPネットワークで接続することにより、撮影から編集までの工程をIPで実現している。

 事前収録した映像素材やライブ映像をソフトバンクのクラウドサーバーにアップロードすれば、別の場所から遠隔操作・映像編集を行うといった、分散型のリモートワークフローを行え、従来よりも効率的に映像制作を進められるとのこと。

 また、移動時間や作業待ち時間の削減、制作・編集作業の並列処理などにより、制作現場の働き方改革も実現できるほか、制作機材を保有する必要がなく、資産圧縮が可能になることから、放送局や映像制作会社のコスト削減にも効果があるとしている。

 なお、両社が制作会社にこのシステムを提供し、事前収録から制作・編集までをクラウド上で行った番組が、2020年12月18日から地上デジタル放送で順次放送されているとのことだ。

共同検証のイメージ