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日立がマネージドデータベースサービス「HiRDB Cloud Service」発表、AWS上にHiRDB環境を整備可能に
2020年12月7日 13:31
株式会社日立製作所(以下、日立)は7日、パブリッククラウド上にノンストップデータベース「HiRDB」の環境を整備するマネージドデータベースサービス「HiRDB Cloud Service」を発表した。第1弾として、Amazon Web Services(AWS)上において、HiRDBが保有する基幹業務のデータを活用した新サービスの開発や安定稼働を支援するサービスを提供する。提供開始は2021年2月1日の予定。
HiRDBは、自社開発の高信頼な基幹系リレーショナルデータベースとして25年以上にわたって提供されており、社会インフラを含む多くの基幹業務を支えてきたという。また日立は、基幹業務のクラウド移行ニーズに対しても多くの実績を持つとのこと。
今回は、同社がこれらの活動の中で培ってきたノウハウを生かし、HiRDBのマネージドデータベースサービスHiRDB Cloud Serviceを提供する。このサービスでは、既存のHiRDBデータを活用した新サービスの開発基盤をパブリッククラウド上で迅速に整備できるため、HiRDBの利用経験が浅いIT部門の担当者でも、専用ポータルから、構成・容量など最小限の項目を選択するだけで、約10分でAWS上にHiRDB環境を構築して利用開始できるという。
また同じポータルから、HiRDB環境のバックアップや容量の拡張(2021年の対応予定)といった運用設定も可能。日立のインフラ設計や運用設計のノウハウが取り込まれていることから、複雑な設計を行わずに、新サービスの開発基盤や本番用基盤に適した高信頼なHiRDB環境を構築できるとした。
さらに専用ポータルでは、アプリケーション開発などに必要なHiRDBクライアントプログラムを入手可能。会話型SQL実行プログラム(HiRDB SQL Executer)も入手でき、HiRDB内のデータベースの編集や、既存のHiRDBデータをオンプレミス環境からAWS上に転送する作業などに、すぐに着手可能としている。
加えて、HiRDBは幅広い開発言語に対応していることから、AWS上で既存のCOBOL資産などを引き継ぎながら、新たな業務サービスをJavaなどの一般的な開発言語で効率的に開発していける点も特徴。また上位互換性の保証により、データベースのバージョンアップ時に既存アプリケーションの修正工数を抑えられるようになっており、利用企業は、新サービス開発に集中するとともに、継続的に業務開発の効率化を図れるとのこと。
このほか、社会インフラ分野で実績のあるHiRDBと高信頼化システム監視機能「HAモニタ」を組み合わせた冗長化構成を、AWSのアベイラビリティゾーンをまたいで配置し、データを同期した系切り替えによって可用性を向上させることも可能。
さらに、基幹業務システムをワンストップで支えてきたサポート体制をパブリッククラウドでも利用でき、障害発生時の要因の一次切り分けや障害対応、専用ポータルの操作方法などを日立のサポートチームが支援するとのことだ。
なお日立は今後、HiRDB Cloud ServiceのMicrosoft Azure対応や、HiRDB環境の構築・運用において自動化機能などの強化を行うほか、利用企業の基幹業務のクラウド移行を支援するサービス・ソリューションを拡充し、デジタルトランスフォーメーションの実現に貢献するとアピールしている。