リコーとNEC、ローカル5G環境をリコーインダストリー東北事業所に導入へ

　株式会社リコーと日本電気株式会社（以下、NEC）は22日、スタンドアロン（SA）型ローカル5G環境を、リコーインダストリー東北事業所に導入し、2021年4月から運用開始すると発表した。また、両社の技術・ノウハウと新たに得られた知見を活用し、製造業務のリモート化・自動化に向けたソリューションの開発と実用化を目指すとしている。

　具体的には、リコーでは2020年12月をめどに、Sub6（6GHz未満）帯域のローカル5G免許を申請の上、NECがコア、基地局等のネットワーク機器を提供。複合機やプロダクションプリンター、インク、トナーカートリッジなどを生産するリコーインダストリー東北事業所に、SA型ローカル5G環境を構築する。

　これにより、高速・低遅延・多数同時接続といった5Gの特徴を、既存のネットワークとは干渉しない無線周波数帯で実現できるとのことで、これにより、遠隔から現場担当者へのシームレスな接続による技術支援や機器制御、工場内データの完全見える化といった実効果を狙う。あわせて、高精細ライブ映像を活用した工場見学など、新たな顧客体験の実現も目指すとした。

　さらにリコーは今後、早期の国内外主力工場へのローカル5G展開を進め、工場における製造技術のデジタル化を加速する考え。こうした、ものづくりの技術とNECの5G関連の技術・ノウハウとを組み合わせて、共創を通じた製造業向け5G活用ソリューションを共同開発し、将来的には外部の企業への提供も検討していく考えだ。