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さくらインターネットとTeamViewerジャパン、水中調査のリアルタイム情報共有に向けた実証実験に成功

 さくらインターネット株式会社は15日、TeamViewerジャパン株式会社と共同で実施した、水中調査のリアルタイム情報共有に向けた実証実験に成功したと発表した。

 水中調査のリアルタイム情報共有に向けた実証実験は、市販化されているライブ魚群探知機の映像を、スマートフォンに搭載したTeamViewerアプリを通じて、リアルタイムに情報共有する形で実現。これらの映像が、4G/LTEモバイル回線を通じたインターネット接続であっても、ストレスなくリアルタイムに情報共有が行えたという。

 実証実験は、さくらインターネットの組織内研究所であるさくらインターネット研究所が取り組む「いままで見ることができなかった情報や世界を見える化する」研究活動と、TeamViewerによって遠隔地とリモートでつなぐ機能を組み合わせることで実現。さくらインターネット研究所では、さまざまなセンサーやデバイスを通じた時空間上の情報収集と解析に取り組んでおり、水中調査はその取り組みによる成果となる。

 また、実証実験では、感染症対策として社会的に求められるようになった移動制限に対して、スケジュールに遅延なく作業を進めるために、ITに不慣れな現場担当者とそれを遠隔支援する担当者を、TeamViewerを用いてつなぐというシナリオについても評価。技術革新により作業現場で増大するデータとその転送の課題についても、遠隔地にいるデータ解析者が、TeamViewerを用いて現地の端末から直接データ解析を行うシナリオも評価している。

 実証実験から得られた課題としては、現場の臨場感を遠隔地により多く伝えるためには、追加の陸上ライブカメラや、その他センサー情報や位置情報など、さらに多くの情報連携が必要であることが挙げられると説明。これらのデータを多角的に活用することで、現実世界とデジタル世界をつなぐ“デジタルツイン”を実現するための活動を継続するとしている。

利用イメージとその考察
実証実験環境とその風景
水中調査によるソナーから得られたデータを元にした湖底の見える化(リモートから現場解析可能)