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IIJ、Windows Virtual Desktopのフルマネージドサービスを提供開始

 株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は3日、マイクロソフトのWindows Virtual Desktopをフルマネージドのクラウドサービスとして提供する「IIJ仮想デスクトップサービス/Citrix Cloud for Windows Virtual Desktop」の販売を開始した。

 Windows Virtual Desktopは、マイクロソフトがMicrosoft Azure(以下、Azure)上で提供する仮想デスクトップサービスで、Azure上に構成された仮想マシンのリソースを容易に拡張できるクラウドの特性を活かし、ユーザーの増減にも柔軟に対応できる。

 Windows 10のマルチセッション接続機能により、1台の仮想マシンを複数ユーザーで共有できるため、集約率が向上し、仮想マシンの数を減らすことでコストを最適化できる。また、Microsoft 365を利用しており、すでに対応するライセンスを持っている場合には追加ライセンスを購入する必要がなく、低コストで仮想デスクトップを利用できる。

サービスイメージ図

 IIJ仮想デスクトップサービス/Citrix Cloud for Windows Virtual Desktopは、Windows Virtual Desktopを利用するためのライセンス調達から構築・運用・サポートまでをワンストップで提供するため、仮想デスクトップをはじめて利用する場合でも手軽に導入できる。フルマネージドのクラウドサービスのため、顧客はアセットレスで運用の負荷とコストをかけずに、安全にご利用いただけます。さらに、接続回線やVPNサービス「IIJフレックスモビリティサービス」など、各種IIJサービスと組み合わせることで、より快適なテレワーク環境をワンストップで実現する。

 Windows Virtual Desktopでは、仮想マシンへのアクセスを制御する「コントロールプレーン」と呼ばれる管理機能と、サーバーやストレージなどの「仮想デスクトップ実行環境」から構成される。コントロールプレーンは、マイクロソフトからマネージドサービスとして提供される一方、実行環境は顧客自身でAzure上に用意する必要がある。

 IIJでは、利便性および運用面でエンタープライズ用途に適したCitrix Cloudをコントロールプレーンに採用し、Azure上の実行環境の構築とあわせてフルマネージドサービスとして提供する。

 Windows Virtual DesktopのコントロールプレーンとしてCitrix Cloudを提供することで、Windows Virtual Desktopの利便性をさらに向上させる。Windows 10のアップデート効率化をはじめ、仮想デスクトップに最適化された通信プロトコルの採用によるスムーズな画面転送、クライアント端末からコントロールプレーンへの閉域接続が可能など、より安全で安定した接続環境のもとでWindows Virtual Desktopを利用できる。

 利便性の高い管理機能をもつCitrix Cloudと組み合わせて提供することで、手軽かつ安全にWindows Virtual Desktopを利用できるため、コストを抑えつつ仮想デスクトップ環境を導入したい数百~数千ユーザー規模の企業に適したサービスだとしている。

 サービスの参考価格は、300ユーザーで利用、仮想マシン稼働時間が月額180時間、同時接続数7割とした場合で、初期費用が0円、月額費用が150万円。仮想マシンを利用した分だけ費用が発生する従量課金のため、費用は変動する。別途、Windows Virtual Desktop対応ライセンス、およびAzure ExpressRoute接続料金が必要。

 IIJでは、長期化する在宅勤務や働き方改革の推進に向けて、IIJ仮想デスクトップサービス/Citrix Cloud for Windows Virtual Desktopを含めた複数のIIJサービスを組み合わせてワンストップで提供し、安全で快適なリモートワーク環境を実現するテレワーク向けパッケージを今後展開していくとしている。