ニュース

マスク着用の有無や発熱をAIカメラで自動判別、凸版印刷がイベント向け感染症対策サービスを提供

 凸版印刷株式会社は17日、イベント向け感染症対策ソリューションを強化すると発表した。

 同社では2020年5月より、マスク着用の有無や混雑検知をAIカメラで自動判別する「AIカメラを活用した感染症拡大抑止サービス」を提供しているが、今回、発熱検知の新機能を追加した「AIカメラによるマスク装着・発熱検知・混雑検知サービス」として提供するほか、イベント来場後の感染症拡大抑止策を目的とする「感染発生情報のLINEを活用した配信サービス」も新たにラインアップした。

 このうち前者は、AIカメラを活用することで、イベント来場者のマスク装着有無/発熱有無を自動で判定し、未装着や発熱の場合は受付にアラートを表示するサービス。これを利用することにより、来場時のマスク装着徹底や発熱者の発見を効率的に行えるという。

 サービス内では、AIカメラを活用した画像解析によって判定を行っており、AWL株式会社との協業によって実現した。また、同様の技術を用いて人口密度を計測する混雑検知も可能とのこと。

 価格は、初期費用が110万円から、運用費用が月額3万3000円から。

 なお、トッパン小石川ビル(東京都文京区)にて、入場者のマスク着用有無をAIカメラで自動判別する実証実験を2020年4月24日~2020年5月7日に実施したところ、通行人のうち99.3%まで検知できたとしている。

 一方の後者は、イベント会場に設置されているポスターや掲示物上のQRコードをスキャンすると、来場者がLINE公式アカウントに友だち登録され、感染が発生した際にイベント主催者から一斉に感染情報を配信できるサービス。イベント会場で個人情報を扱うことなく、来場者に対し感染情報を伝達できる点が強みという。

 さらに、凸版印刷が培ってきたデジタルマーケティング事業のノウハウで、導入事業者のアカウント立ち上げから配信作業などの運用まで一括でサポートするとした。

 価格は、初期費用が100万円で、感染発生時の配信費用は別途見積もりとなる。