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NECとしんきん情報サービス、為替振込業務の自動化機能を備えた信用金庫向けBPOサービスを提供

 日本電気株式会社(以下、NEC)は3日、株式会社しんきん情報サービス(以下、SIS)と協業し、金融業界初となる為替振込業務の自動化機能を備えた信用金庫向けの新たなBPOサービスを提供すると発表した。

 NECとSISでは、金融業においてはデジタル化による業務改革の推進が喫緊の課題となっており、中でも振込を中心とした為替業務に伴う処理は、為替OCR帳票の情報を人手で補正・確認しているため、効率化が急務となっていると説明。こうした課題への対応として、振込処理に伴う為替OCR帳票の発信業務の自動化機能を備えた新たなBPOサービスを提供する。

 サービスでは、まず振込依頼書を特性が異なる2つのOCRエンジンで読み取り、さらに振込先などの過去の取引データを自動で参照することで、判別しにくい文字の読み取りを補助する。また、振込金額や振込指定日等、過去の実績を参照できない情報については、NECとSISが共同で出願済みの特許を用いた独自の方法で誤読を防止する。2つのOCRエンジンが読み取ったそれぞれの結果に対し、補正・確認した結果が最終的に合致すれば発信処理を自動実行する。

為替OCR帳票の発信自動化機能概要

 システム開発は、NECグループのNECソリューションイノベータが担い、過去の取引データの自動参照に関する特許は同社にて出願済みだという。

 NECとSISでは、このサービスにより従来人手で行っていた処理のうち、約8割が自動化されると説明。サービスは2021年1月から約80の信用金庫で順次稼働する予定で、NECではサービスの機能拡充を推進するとともに、全国の信用金庫をはじめ、地方銀行などさまざまな金融機関への導入を目指すとしている。