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NTTデータと米Microsoftが提携、顧客のDX加速を支援

NTTデータのワークスタイル変革やデジタル人財の育成などにも取り組む

 株式会社NTTデータと米Microsoftは10日、戦略的協業を開始したと発表した。この協業は、日本電信電話株式会社(NTT)とMicrosoftが2019年12月に締結した、複数年にわたる戦略的提携に基づき実施するもの。顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速するため、両社はMicrosoft Azureを活用し、顧客の事業の成長および生産性向上を支援するとしている。

 NTTデータとMicrosoftとの提携は、具体的には4つの領域で行われる。1つ目は顧客におけるDXの推進で、Microsoft Azure上に新たなソリューションおよびサービスを連携して開発し、展開する考え。

 また、Microsoft 365、Microsoft Teamsで提供される生産性向上の技術と組み合わせるとともに、NTTデータが提供するナレッジマネジメントソリューション「everis knowler」、RPAソフトウエア「WinActor」を拡張し、企業における業務効率化を支援するとした。

 さらには、SAPアプリケーションをはじめとする基幹系システムのMicrosoft Azureへの移行やマネージドサービスなど、ソリューション領域を順次拡大し、幅広い業界の企業を対象としたDXを推進する考えだ。

 2つ目としては、グローバルで社員の力を高めて組織力を最大化することを目的としたワークスタイル変革を、デジタル技術を用いて推進する。この取り組みでは、NTTデータ社内のワークスタイル変革を加速させるため、Microsoft 365で提供されるセキュリティ製品群や、Microsoft Teamsなどのコラボレーションツールを活用し、生産性向上を目的としたIT・制度の両面における環境整備を進めるという。

 さらに、成果の増大につながる働き方やベストプラクティスの共有を進め、組織全体の働き方変革、および社員一人一人のパフォーマンス向上を図る。そして、この活動で得られた実績や実際のシステム構築のノウハウをもとに、ワークスタイル変革を両社で顧客に対して提案するとのこと。

 3つ目は、デジタル人財育成・活用のさらなる促進。この取り組みでは、Microsoftがこれまで手掛けた組織文化の改革など、グローバルでのさまざまなDX事例を活用する。また、NTTデータ社員がMicrosoftのクラウド関連の認定資格を取得するなど、グローバルで1万人規模の人財を育成する予定だ。

 最後は、社会貢献活動への取り組み。NTTデータは、グローバルヘルスの重要課題に対して、Microsoftが推進する「AI for Health」と連携して取り組むとのことで、NTTデータは、SDGsのひとつである感染症根絶に向け、同社のAI画像診断技術を活用するとしている。