NEC、AWS上で運用可能なスタンドアロン型5Gモバイルコアソリューションを提供

　日本電気株式会社（以下、NEC）は19日、Amazon Web Services（AWS）上で運用可能な、クラウド向けスタンドアロン型5Gモバイルコア（SA型5GC）ソリューションを開発し、提供を開始すると発表した。

　5Gモバイルネットワークの導入においては、ネットワーク構築にかかるコストや拡張性、迅速なビジネス展開を実現するための構築スピードが課題となる。NECではこうした課題の解決策として、AWS上で運用できるSA型5GCソリューションを提供する。

　ソリューションは、NECのモバイルネットワークサービス技術と、AWSの各種マネージドサービス群を統合することで、初期投資の削減とスピーディかつスケーラブルな5Gモバイルネットワークを実現。また、AWSの保有するグローバルインフラストラクチャを活用することで、国内外での迅速なビジネス展開を実現する。

　ソリューションでは、ユーザーデータを処理するU-Plane（UP）を、用途に適した構築パターンで提供可能。これにより、通信事業者であれば、海外でローミングサービスを行う場合、クラウドにUPを配置することで、コスト効率よく迅速に別サイト／拠点における5Gモバイルサービスを提供できるとしている。

　また、BWA（Broadband Wireless Access）やFWA（Fixed Wireless Access）事業者の場合は、既設インフラと接続するためにUPをオンプレミスに構築することで、大容量データを効率よく伝送できる。法人企業の場合は、既設業務ネットワークとシームレスに接続することで、5Gモバイルネットワークを活用したビジネス展開が可能になるとしている。

　NECでは、今回のソリューションを、2019年6月に発表したAWS上で運用可能なNSA (ノンスタンドアロン）型モバイルコアソリューションとともに、法人向けモバイルネットワークサービスとして提供。これらAWS上で運用可能なモバイルコアを含むコアネットワークビジネスにより、2023年度末までに100億円の売上を目指すとしている。