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NEC、AWS上で運用可能な高品質・高信頼モバイルコアソリューションを提供へ

 日本電気株式会社(以下、NEC)は12日、Amazon Web Services(AWS)上で運用可能なクラウド向けモバイルコアソリューションを開発し、2019年度中に提供を開始すると発表した。

 工場IoTなど、産業においても無線ネットワークの活用が拡大する中で、次世代ネットワーク「5G」を産業システムで利用することの検討が進んでいる。また、こうした状況においては、企業のネットワーク構築にかかるコストや拡張性が課題になっているという。そこでNECでは、AWS上で運用できるモバイルコアソリューションを提供し、こうした課題の解決を図るとした。

 発表されたソリューションでは、コアネットワークの制御信号を処理する機能をクラウド上に集約するとともに、ユーザーデータを処理する機能を持つ装置を企業側へ配備して、企業ごとの専用モバイルネットワークを実現する。制御機能をクラウド上に集約することにより、企業のネットワークの設計・設定・監視・運用をマネージドサービスとしても提供可能になるという。

 また、企業向けのネットワークとしてモバイルを活用することで、有線敷設の負担を解消し、臨時のネットワーク敷設にも迅速に対応可能になる点もメリット。さらに、企業の専用モバイルネットワークから公衆ネットワークへシームレスな接続が可能となり、時間や場所の制約に縛られない環境を実現するとした。

 なお、このソリューションは、現在通信事業者で稼働している、高い信頼性を実現したNECの仮想化モバイルコア製品をベースに、オンプレミス環境とAWS環境の双方で動作可能なモバイルコアソリューションとして構成したとのこと。

 NECでは、このソリューションを利用することにより、通信事業者のネットワークで求められる高信頼・高品質と、クラウドにおける柔軟性・迅速性・効率性を両立するモバイルネットワークを、産業システム領域で利用できるようになるとアピール。

 このソリューションを、企業におけるオフィス内ネットワークやIoTなどのモバイルネットワーク向けに提供し、2021年度末までに、関連ビジネスとして100憶円の売上を目指すとしている。