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データドック、NVIDIAとVR自動運転車両シミュレーターに関して業務提携

 株式会社データドックは18日、米NVIDIAとコロケーションパートナーシップを締結し、自律走行車のテストと検証を行うためのクラウドベースの仮想現実(VR)自動運転車両シミュレーションプラットフォーム「NVIDIA DRIVE Constellation」に関して業務提携したと発表した。

 提携により、データドックが運営する「新潟・長岡データセンター」は、自動運転車両シミュレーターのNVIDIA DRIVE Constellationを設置サービスまで展開できる、国内で唯一かつNVIDIAが推奨するデータセンターになるとしている。

 NVIDIA DRIVE Constellationは、2018年3月にNVIDIAが発表した2つの異なるサーバーをベースとするコンピューティングプラットフォーム。1台目のサーバーは、自律走行車のセンサーをシミュレーションするソフトウェアを実行。2台目のサーバーは、高性能なDRIVE AGX Pegasus AIカーコンピューターを搭載し、データを受信して意思決定を行い、車両制御コマンドを1台目のサーバーへ送り返す。このクローズドループプロセスにより、正確なビットとタイミングのHILS(hardware-in-the-loop)テストが可能になる。

 自律走行車を物理的にテストを行うには膨大な時間と費用が必要なため、現実世界で安全に運転するためのトレーニングに必要となる、まれで危険な条件や、極端な条件でのテストを十分に行うことが難しい。NVIDIA DRIVE Constellationは、データセンターの範囲内で、ほぼ無限の条件とシナリオで、数億kmに相当する自動運転の効率的なテストと評価を可能にする。

 データドックは、2019年7月に発表されたディープラーニング(深層学習)用途などに適したNVIDIA DGXに対応するデータセンターを運営している企業として、「NVIDIA DGX-Ready Data Centerプログラム」のパートナーに認定されている。

 データドックでは、NVIDIA DGX-Ready Data Centerプログラムで国内で認定された5社の中でも、最大提供電力が実効35kVA/ラックなど高い水準を満たしているデータセンターであることが認められ、今回の提携に至ったと説明。これにより、国内の自動運転開発に取り組む企業の開発促進をサポートしていくとしている。