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NEC、Kubernetesのトータルマネージドサービスなどコンテナサービスを強化

 日本電気株式会社(以下、NEC)は1日、顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)実現に向けた、新規業務システム立ち上げや既存業務システムのクラウド環境への移行などのニーズに応えるため、NEC Cloud Solutionsの強化の一環として、コンテナアプリケーションとその開発/活用プラットフォームを拡充すると発表した。

 具体的には、Kubernetesを用いたコンテナプラットフォームサービスと、NECの特色あるコンテナアプリケーションのラインアップと運用支援体制を強化し、2020年4月から順次提供開始する。コンテナの配置・展開から運用までトータルにマネージドサービスとして提供するのは、国内初となるとしている。

 NECは、コンテナマネージドサービス領域において、レッドハット株式会社のパートナープログラム「認定クラウド&サービスプロバイダープログラム(CCSP)」における連携を強化し、同社の「Red Hat OpenShift Container Platform 4」を用いたシステム構築・運用を確立し、マルチクラウド環境での提供を2020年4月から開始する。

 また、コンテナインフラストラクチャおよびコンテナ管理領域において、ヴイエムウェア株式会社とハイブリッド/マルチクラウド環境での連携を強化。同社のコンテナ製品であるVMware Enterprise PKSを用いた、NEC Cloud IaaS物理サーバーラインナップの拡充を目指すとともに、VMware Cloud on AWS上でのコンテナアプリケーション稼働環境の構築および運用の確立も目指す。また、VMware Bitnamiを用いたコンテナデリバリサービスの構築および運用を確立し、マルチクラウド環境での提供を目指す。

 コンテナアプリケーションのラインアップ強化としては、NECの生体認証「Bio-IDiom」の6つの生体認証技術(顔認証、指紋・掌紋認証、虹彩認証、指静脈認証、声認証、耳音響認証)を活用したコンテナアプリケーションのラインアップを強化。第一弾として、顔認証技術から2020年4月以降順次提供する。また、データ活用の一連の業務プロセスを支援し、業務とデータを統合的に管理する機能群のコンテナアプリケーションも順次提供する。

 Kubernetesを用いたモダナイゼーションや、サービス・アプリケーション開発を支援する体制も強化。具体的には、NECのシステムインテグレーションおよびマネージドサービス構築・運用の経験に基づいた方法論に従って、マルチクラウド活用、コンテナプラットフォーム活用を支援する。NECでは、コンテナ技術領域の高度人材を2020年度末までに500人育成することを目指すとしている。

 NECでは、従来のコンテナサービスはベンダーからプラットフォームが提供されるのみとなっており、企業がビジネスの成功を加速するためには、業務アプリケーションの特性に合わせて、IT基盤であるクラウド環境やプラットフォームを自由に選択したいというニーズがあると説明。

 NECではこうしたニーズに対して、NEC Cloud IaaS、AWS、VMware Cloud on AWSなどのマルチクラウドと、Red Hat OpenShift、VMware Enterprise PKSというマルチコンテナプラットフォームを組み合わせ、マネージドされたサービスとして提供。これらのサービス提供により、コンテナアプリケーションを活用した顧客企業の業務システムのDX実現を推進し、顧客のビジネス成功の加速に貢献するとしている。