ニュース

NTT Com、「フランクフルト 4 データセンター」を開設

「ドイツ フランクフルト 4 データセンター」の外観イメージ

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は27日、欧州のグループ会社e-shelterを通じて、「ドイツ フランクフルト 4 データセンター(以下、FRA4)を開設すると発表した。サービス提供開始予定は2019年7月以降。

 FR4は、フランクフルト郊外のハッタースハイムにおいて、サーバールーム面積約4800㎡(1900ラック相当)を保有し、今後需要に応じて、最大約2万4000㎡(9500ラック相当)、総電力供給容量80MWまで拡張していく予定。

 NTT Comは現在、欧州では7カ国(ドイツ、イギリス、スイス、オーストリア、フランス、スペイン、オランダ)でデータセンターサービスを展開している。中でも、ドイツのフランクフルトにおいては、欧州最大となる4拠点のデータセンターを展開しており、今回、さらなる需要に応えるため、新たにFRA4を開設。これにより、今後の拡張分を含め、フランクフルトにおけるデータセンター供給能力を最大1.4倍に拡大する。

 FR4は、災害リスクが少なく、利便性が高いフランクフルト国際空港に近いエリアに建設される、地上3階建てのデータセンター専用ビルで、1ラック単位だけでなく、ルーム単位で顧客専用にカスタマイズして利用が可能。クラウド事業者やICTサービス事業者をはじめとする企業を対象にサービスを提供する。

 NTT Comが「Nexcenter」として定める300項目以上のグローバル統一設備・運用基準に準拠した設備を採用することにより、高い可用性と省エネ性能を両立させるとともに、将来の環境変化や顧客の拡張需要へ柔軟に対応。通信設備はすべて冗長化することにより、極めて高い信頼性を求める顧客の要求に応える安全な環境を安定的に提供する。

 また、敷地には今回開設するデータセンタービルと同一仕様のモジュール化したビルが合計5棟建設可能な約4万㎡のスペースを確保しており、顧客はビジネス拡大に合わせた柔軟なサービスが利用できるとしている。

 データセンターでは、自社スタッフが24時間365日、重要インフラの監視やセキュリティプロセスをダブルチェックするなど、リスクマネジメントを徹底。サーバールームなど重要施設への入室は、多段階の非接触ICカードによる入室制限を基本として、生体認証装置の設置運用など、さらに高度なセキュリティ対策を講じるカスタマイズにも対応する。

 データセンター建物には、複数の主要通信事業者の通信回線を異経路で引き込み、各通信事業者の回線を相互接続するミートミールームやサーバールームへの配管、ネットワークラックへの配線は、すべて二重化する。また、顧客の要望に応じて、最高100Gbpsのインターネット回線や豊富なネットワークをキャリアニュートラルで利用できるとともに、世界中のNTT Comデータセンターやクラウドサービスを組み合わせたシームレスICT環境を構築できるとしている。