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NTT Com、データセンターでオープンイノベーションを創出する「Nexcenter Lab」を展開
2019年3月13日 14:49
NTTコミュニケーションズ株式会社（以下、NTT Com）は12日、データセンターサービス「Nexcenter」において、顧客がNTT ComやITパートナー事業者の最新サービス・次世代技術を活用し、デジタルトランスフォーメーション（DX）を推進するための新たな事業やサービスを開発・検証するPoC（Proof of Concept）環境の提供と、参加企業によるオープンイノベーションを創出する「Nexcenter Lab」を開始した。
Nexcenter Labは、東京エリアのデータセンター2拠点で、PoC環境に加えてミーティングなどが行える専用スペースを24時間365日提供するとともに、セミナーやワークショップなどを開催できるプレゼンテーションスペースも併設する。NTT Comがドイツとマレーシアで実施していた同様のプログラムを、日本でも展開する。
NTT Comでは、プログラムの目的の1つとして、顧客が開発した最新技術・サービスをタイムリーにマーケットへ提供することと説明。これに向けて、NTT Comやパートナーが提供するハイブリッドクラウド、AI、IoT などの最新サービスに加え、GPUなどの高発熱サーバーを利用できるICT環境を整備し、顧客が開発中の機器とディープラーニングやブロックチェーンなどの最新技術を組み合わせた検証を可能にする。また、プログラムを通じて、ドイツ、マレーシアと連携したPoCが可能となり、各エリアの参加企業との共同開発などを実現する。
Nexcenter Labでは、データセンター内のサーバーラックや企業向けクラウドサービス「Enterprise Cloud」の無償利用やパブリッククラウド接続など、さまざまなサービスを提供する。プログラムでは、30kW/ラック以上の超高発熱GPUサーバーが冷却可能なラック型高信頼空調システム、高電圧直流給電システム（HVDC）、国内3大IX接続やパブリッククラウド接続のネットワークサービス、クラウドサービスやICT機器、SaaS無料アカウントなどのパートナー協賛サービスといった、各種サービスを利用できる。
今後については、日本では大阪エリアに、グローバルではタイに拡大。また、提供するサービスについても、eSIMを活用したグローバルIoTや、マルチクラウドを柔軟に連携するネットワークサービスに加え、AIサービスやデータマネジメント、サービタイゼーションを支援するサービスなどのさまざまな施策を展開していくとしている。
NTT Com代表取締役副社長の森林正彰氏は、「DXがひとつのキーワードになっているが、我々としては顧客のビジネス変革、ビジネス創出を目指すのがDXであると考えている。また、DXではデータをどう活用するかが鍵となっており、データの交換は情報交換から価値の交換へと移っている」と説明。NTT Com自身も、1月に移転した本社ビルにおいて、社内へのIoTの導入やDXコンテストなどの取り組みを進めているとした。
また、デジタルデータの利活用を進めていく上では、収集・蓄積・分析に最適なデータ流通プラットフォームが必要だと説明。NTT Comは、ICTを活用してDXを顧客とともに実現する「DX Enabler」として、世界中のパートナーと組んで変革を実現していきたいと語った。
NTT Comクラウドサービス部長の飯田健一郎氏は、顧客と相互接続検証を行うのにはデータセンターが最適な環境であるとして、今後はさらにさまざまなサービスをデータセンターで提供していく予定であり、Nexcenter Labがその第一歩としての位置付けになると語った。
パートナーは開設時点で、日本ヒューレット・パッカード株式会社、Dell EMC（EMCジャパン株式会社）、レッドハット株式会社、インテルコーポレーション、パンドウイットコーポレーション 日本支社、株式会社村田製作所、DKSHジャパン株式会社（VERTIV日本総代理店）、株式会社ABEJA、レノボ・エンタプライズ・ソリューションズ株式会社、ラリタン・ジャパン株式会社、日本オラクル株式会社、日本フォームサービス株式会社、日東工業株式会社、株式会社中央製作所、河村電器産業株式会社、マサル工業株式会社、能美防災株式会社、日本電気株式会社、日比谷総合設備株式会社、株式会社NTTファシリティーズ、株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ、スーパーマイクロ株式会社、ヴイエムウェア株式会社の24社。発表会では、日本ヒューレット・パッカードが日本国内初となるメモリ主導型コンピューティングを実現する次世代マシンをNexcenter Labに提供することなどが紹介された。
