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TIS、大規模なクラウドの運用管理を支援する「次世代統合運用管理基盤」を提供

 TIS株式会社は12日、クラウドの運用自動化により企業のクラウドシフトを実現する「次世代統合運用管理基盤」を提供すると発表した。まずはAmazon Web Services(AWS)を対象に提供を開始し、今後はほかのクラウドサービスにも展開するとしている。

 「次世代統合運用管理基盤」は、大規模なクラウドの運用管理を自動化し、インフラ担当者のクラウド運用負荷の軽減と、運用品質の向上を図るソリューション。300件以上のAWS導入ノウハウをサービス化した「エンタープライズ・クラウド運用サービス」など、TISの運用サービスを支える基盤の機能を拡張し、自動化を取り入れることによって、サーバーレス化やコンテナ活用を前提とした、クラウドネイティブなシステムの運用管理を可能にするという。

「次世代統合運用管理基盤」の位置づけ

 この基盤では、従来のIaaSに限らず、AWS上でPaaS/SaaS(サーバレス、コンテナなど)を中心に構成されるシステムと、APIでシームレスに連携して監視/運用を行うことが可能。また各システムのログ情報を収集し、TISの脅威インテリジェンスセンターと連携するほか、ログ管理、コンテナセキュリティ、ウィルス対策などの外部SaaSと連携することで、さまざまな監視機能を迅速にリリースするとした。なお、こうしたSaaSの監視アラートはSNSに連携しており、開発現場と運用現場が迅速にコミュニケーションを取って対応できるように支援する。

 加えて、インフラとアプリケーションのコード開発/管理は、AWS Cloud9、AWS CodeCommit、AWS CodePiplineなど、AWS上の開発サービスで実現し、運用品質とリリースサイクルを改善するという。例えば、AWS Cloud9を使い、複数の開発者が同時にコードを確認しながら開発したり、同じ画面で運用者が中身を確認して迅速にリリースしたり、Code系サービスの活用によりコードの配置からデプロイまでを自動化したり、といったことが可能とのことだ。

 さらにAmazon Connectを利用し、電話で遠隔指示して自動的に運用を実行できる仕組みを提供することで、ロケーションフリーな運用を実現するとしている。

「次世代統合運用管理基盤」の構成図

 TISでは、本格的なDevSecOpsやクラウドネイティブなアプリケーションの活用を検討している、大規模システムを持つ企業を中心に「次世代統合運用管理基盤」を提供する考えで、2022年までに50社への導入を目指す。