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KPMGコンサルティング、企業のAI導入・運用におけるリスクマネジメントサービスの提供を開始

 KPMGコンサルティング株式会社は30日、企業におけるAI導入および運用におけるリスクの把握と管理を支援する、AIリスクマネジメントサービスの提供を開始した。

 KPMGコンサルティングでは、ビジネスへのAIの積極的な導入が進められている一方、「AIのブラックボックス化による分析や判断結果の根拠が不透明」「バグが内在したままの動作」「悪意あるデータによる学習の結果、不適切な回答の発生」など、これまで発生していなかった新たなリスクが存在し、そのリスクの認識と対応が不十分な場合、当初期待していた成果が得られないばかりか、業績への影響、サービスの評判の低下、あるいは法令違反につながると指摘。

 ビジネスへのAI導入・運用にあたって、期待した効果を中長期的に実現するには、公平性、倫理性、説明責任、透明性など日本国内はもとより世界共通で認識されているAIの開発や利活用の原則に対する理解を深め、原則に沿ったリスク対策ならびにリスク管理を検討する必要があるとしている。

 こうした課題に対し、KPMGコンサルティングでは、AIの導入・運用により期待される効果を確実にするためのフレームワーク「AI In Control」と、リスクレベルを定義する「AIリスクコントロールマトリクス(以下、AI RCM)」を開発。これらを活用することで、企業のニーズやAI導入状況を踏まえた効率的なAIガバナンスとリスクマネジメントの設計・構築、リスク管理の継続的な実行が可能になるとしている。

 AI In Controlは、AIに関するリスク対策やリスク管理に対応するため、「計画」「構築」「実行」のAI導入フェーズ全体をカバーする、KPMG独自のグローバル共通フレームワーク。このフレームワークでは、AI導入の進め方をはじめ、AIに求められる要素、AIの利活用時に考慮すべき観点などを整理する。

 AI RCMは、AIのリスクコントロール領域を分割し、それぞれの領域に対してのリスクレベルの定義、リスクに対応したコントロールを整理。AI活用に関するリスクを管理するための網羅的かつ総合的なアプローチとして、安全な開発利用とコンプライアンスへの指針の提供を可能にする。

 KPMGコンサルティングでは、AIをビジネスに積極的に展開していく企業がAI特有のリスクを把握・管理し、中長期的にメリットを享受できる体制を整えられるよう支援するとしている。