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SBクラウドとまほろば工房、日中間の安定した内線通話環境の提供目指し提携
Alibaba Cloudのサービスと連携したクラウドIP-PBXを利用
2019年5月30日 13:22
クラウドサービス「Alibaba Cloud」を日本国内で展開するSBクラウド株式会社と株式会社まほろば工房は30日、日中間のIP-PBXシステムに関する業務提携契約を締結したと発表した。これに伴い、まほろば工房が提供するPaaS型クラウドIP-PBXサービス「MAHO-PBX NetDevancer Cloud」が、「Alibaba Cloudマーケットプレイス」で提供開始された。なお、日本企業が同マーケットプレイス上でサービスを提供するのは、まほろば工房が初めてになるという。
近年、中国に支店や工場などを保有する日本企業が増加しており、日中の拠点間を内線通話でつなぐとともに、安定的な通話環境を確保したいというニーズが高まっているという。しかし、SaaS型(共有型)のクラウドPBXを利用して日中間の内線通話を行う場合、国際間IXを介して中国国内のインターネット環境に接続することが一般的なため、通信環境が不安定になってしまうという課題があった。
そこで両社は、日中間の安定的な内線通話環境構築を支援すべく、業務提携したという。この提携により、Alibaba Cloudの仮想サーバーサービス「Elastic Compute Service(ECS)」(東京リージョン)上に、まほろば工房のMAHO-PBX NetDevancer Cloudのシステム環境が構築可能になる。
また、Alibaba Cloudのバックボーンネットワークを活用して日中間のアクセスを高速化する「Cloud Enterprise Network(CEN)」、中国拠点のプライベートネットワークとVPNを介して接続する「VPN Gateway(VPN GW)」などとの連携にも対応。こうしたサービスの利用により、ユーザー企業は、日中の拠点をつなぐ内線通話を日本国内と同等の品質で利用できるようになるとした。
価格例(以下、すべて税別)は、MAHO-PBX NetDevancer Cloudの初期費用が1万2500円、月額費用が1万2500円(端末20台まで)。Elastic Compute Serviceは、汎用タイプ g5(2vCPU/8GBメモリ)の場合で月額6330円。
VPN Gatewayのインスタンス料金は、中国本土リージョン、10Mbps仕様で1時間あたり6.79円と、トラフィック料金が1GBあたり13.8円。Cloud Enterprise Networkで、中国から日本へ接続する場合は、1Mbpsあたり、帯域幅100Mbps以下のメニューで月額1万5180円となる。