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HCIの利用率は20%超、今後の利用意向を持つ回答者は65%近くに――、IDCの国内HCI利用動向調査

 IDC Japan株式会社は25日、国内ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)の利用動向調査結果を発表した。それによると、HCIの利用率は20%を超えており、アーリーマジョリティへの普及が進んでいる状況が明らかになったという。またHCIの利用意向を有する回答者は65%近くに達しており、今後の利用意向も高いとのこと。

 HCIの利用理由としては「パフォーマンスの向上」がトップに挙げられてるが、「ITインフラ運用管理の一元化」「運用管理コストの削減」「IT管理者の生産性向上」といった、運用管理の効率化に関する項目がそれに続いており、運用管理の効率化も引き続き重視されていることがわかる。

 また、初回導入時期が2017年以降のHCI利用者では、運用管理やデータ保護の効率化、ITベンダー数の削減が重視されている一方で、今後HCIを利用計画中の回答者では、スモールスタートも重視されており、IDC Japanでは、小規模な導入から始め、ITリソースの必要に応じて順次拡張するというHCIの導入スタイルは今後も変わらないだろうと分析している。

 このほか、HCIのベンダー選定基準では、導入コストの低さや実績の豊富さに加えて、ITインフラの幅広い分野での製品提供も重要視されていることがわかった。ITインフラの多様な機能がHCIに統合されつつあることから、同社では、より広範囲にわたる統合が実現可能かどうかも、選定基準として重要になっているのではないかと指摘している。

 IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ シニアマーケットアナリストの宝出幸久氏は、こうした結果を踏まえて「HCIには、オンプレミスITインフラの刷新を進めるとともに、複数のクラウドを連携し、統合的な運用管理を実現するハイブリッドクラウドを実現するソリューションへと進化することへの期待が高い」とコメントした。

HCIの利用理由(出典:IDC Japan)。複数回答で上位7項目を抜粋。HCIを利用中/計画中の回答者が対象