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ハンドリームネット、ウイルス拡散防止機能を備えた無線LANアクセスポイント「SubGate AP」

エンドポイントネットワーク冗長化アプライアンスも提供

 ハンドリームネット株式会社は22日、セキュリティ機能搭載の無線LANアクセスポイント「SubGate AP」、エンドポイントネットワーク冗長化アプライアンス「AFOS(エーフォス、Advanced FailOver System)」の両製品を発表した。

 新製品のうちSubGate APは、ウイルス対策機能を備えたアクセスポイント。ハンドリームネットでは、ウイルスを自動検知・分析・遮断する機能を持ち、LAN内でのウイルス感染の拡大を防止可能なレイヤ2スイッチ「SubGate」を提供しているが、SubGate APはこの無線LAN版となる。

SubGate AP

 SubGate同様、有害トラフィック分析専用の「MDSエンジン」を搭載しており、ウイルス拡散の前兆動作を検知・遮断することで、ネットワーク内でのウイルス感染の拡大を防止する仕組みだ。

 なお、一般的なアクセスポイントが持つセキュリティ機能として、アクセスポイント配下の端末同士では通信を行えないようにする「セパレート機能」があり、配下の端末同士が互いに通信できなくなるので、情報窃盗などは防げたという。しかし、アクセスポイント配下の端末がウイルスに感染し、アクセスポイント本体を攻撃するような動作をした場合は、アクセスポイント自体が通信不能に陥ってしまう可能性があるほか、ウイルス感染後、社内外の不特定多数の相手に攻撃をする可能性もあったとのこと。

 これに対してSubGate APでは、MDSエンジンによりアクセスポイント自身への攻撃を遮断できることに加え、初期感染した端末が乗っ取られてボット化し、被害者から加害者になることも防げるとした。

 また管理ソフトウェア「Visual Node Manager」を利用すれば、SubGate APの詳細情報を可視化して確認可能。メールによる管理者へのアラート通知も可能で、攻撃やネットワーク障害が発生した場合などに、いち早く特定して対策を行えるとしている。

 今回提供されるモデル「WSG-1200C」はIEEE 802.11a/b/g/n/acに対応し、5GHzでは最大867Mbps、2.4GHzでは最大300Mbpsの通信が可能。有線インターフェイスは1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T×1ポートを備える。価格は19万2000円(税別)で、5月末の販売開始を予定する。

 一方のAFOSは、端末と末端のエッジスイッチの間に挟みこむことで、ネットワークのエンドポイント部分を冗長化するアプライアンス。

AFOS

 工場の設備コンピュータなどは通常、NICを1つしか装備できない場合が多く、末端のスイッチ故障などで経路が断たれた際は、そのスイッチ配下の端末が一斉に通信不可になってしまうという。しかし、端末と末端のスイッチの間にAFOSを挿入し、その際の経路を二重化することにより、こうした障害の起きる確率を減らせるとした。

 もし、末端のスイッチが壊れた場合でも、高速経路切替により、設備やアプリケーションが切断を認識せずに済むため、再起動や急な切断による不具合は起こらないとのこと。また、AFOSは2つのACから電源を確保し、電源故障による停止リスクを軽減していることに加え、万一AFOSへの電力供給が失われたとしても、バイパス機能によって通信を継続できるという。1台のAFOSでは、最大12経路を同時接続可能だ。

 価格はオープンで、販売開始は6月の予定。

AFOSの仕組み

 なおハンドリームネットでは、5月8日~10日に開催される「情報セキュリティEXPO」にて、これらの製品を展示するとしている。