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福井銀行、分散系システムをIBM Cloudへ移行

 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は18日、株式会社福井銀行が、日本IBMの支援を受け、分散系システムをIBM Cloudへ移行すると発表した。VMwareの仮想化基盤を利用する「VMware on IBM Cloud」の採用により、短期間でクラウド環境を構築し、現行のVMware製品上で稼働しているアプリケーションの容易な移行を実現しているという。なお、IBM Cloudでの業務開始は2019年上半期を予定している。

 福井銀行では、勘定系システム以外に、本部や各部署がそれぞれの業務で構築してきた数百におよぶ分散系システムを、自行事務センターからIBMのデータセンターの仮想基盤上に統合し、運用を行ってきた。

 そうしたなかで、現行システムの運用基準と安定稼働、そしてセキュリティを維持しながら、基盤リソースの最新化と柔軟性の強化を図るため、分散系システムの次期IT基盤の選定を進め、今回はIBM Cloudが採用された。新環境では、分散系システム全体をVMware on IBM Cloud環境に移行し、クラウドで稼働させることを予定しているという。

 なおIBM Cloudでは、既存のツールやプロセスを変更することなく、従来と同様の制御、機能、セキュリティレベルを継承しつつ、現行仮想基盤上のアプリケーションをそのまま移行することが可能とのことで、日本IBMでは、短期かつ効率的な移行を実現し、ITコストの最適化を図れるとアピールしている。

 また移行にあたっては、IBM Cloudへの移行支援サービス「IBMクラウド・マイグレーション・ファクトリー」を利用する。同サービスでは、自動化ツールにより移行のプロセスを簡素化・標準化して、人手による属人化された作業を最小限に抑えられるため、移行のためのコストや期間を削減し、信頼性の高い移行を支援するとした。