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火口のライブ映像をVR体験――、阿蘇火山博物館とNECが「阿蘇山上火口VR体験サービス」を提供開始

 公益財団法人 阿蘇火山博物館久木文化財団(以下、阿蘇火山博物館)と日本電気株式会社(以下、NEC)は12日、VR(バーチャルリアリティ)映像を通じて阿蘇山火口の活動情景を体験できる「阿蘇山上火口VR体験サービス」を、3月17日より阿蘇火山博物館にて提供開始すると発表した。

 阿蘇火山博物館では、多くの観光客が訪れる阿蘇中岳火口において、天候不良や火山ガス規制により同火口の見学ができない場合や、呼吸器疾患、足の不自由などにより火口に近づけない観光客への新たな取り組みとして、自然環境に左右されずに楽しめる観光コンテンツを検討。その結果、阿蘇山火口に設置されたチタン製一体型超高感度フルHDカメラのライブ映像をリアルタイムに画像処理し、VRコンテンツとして提供することにした。

 今回提供されるサービスでは、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を装着した利用者が、表示される阿蘇山火口のライブ映像を現地で観ているかのごとく体験できるという。このほか、阿蘇中岳火口見学エリアからでは観ることのできない火口内の湯だまりの現在の様子や、普段は見ることのできない、夜間の火口内における赤熱現象も観られるとのこと。

「阿蘇山上火口VR体験サービス」のイメージ

 なお、サービス開始当初は6台のHMDにてスタート予定で、阿蘇火山博物館を来訪する観光客は無料で利用可能としている。

 さらに将来的には、阿蘇山中岳火口だけでなく、阿蘇山周辺の自然のライブラリ映像や、火山防災における噴火時の避難を疑似体験できる映像も、VRコンテンツとして提供していく予定だ。