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ビズリーチがRPAツール「UiPath」を導入、3部署15業務で展開中

 UiPath株式会社は7日、株式会社ビズリーチが、RPAの全社導入に向けてRPAソリューション「UiPath」を導入したと発表した。

 中途採用サービス「ビズリーチ」などの人材関連サービスを手掛けるビズリーチでは、2016年2月より社内業務改革を推進するBPR部を設置し、会社全体のビジネスプロセスの最適化に取り組んできた。

 この活動の一環として、人事部門が行っていた社内アンケートの収集業務にRPAツールを使用したところ、従来は3日かかっていた作業が1時間かからずに完了できたとのことで、それをきっかけとして、2017年後半から全社的なRPA導入に向けた検討を開始した。

 当初は、一部の部署ですでに利用していたRPAツールの社内展開を考慮したものの、プログラミングの知識を必要とする開発者向けツールだったため、社内でユーザーを増やすという観点から、全社展開にはハードルが高いと判断。「ユーザーインターフェイスが使いやすいこと」「学習環境があること」「迷ったときに自己解決できるための情報が豊富なこと」といった観点から複数のツールを比較した結果、2018年5月にUiPathの導入を決定した。UiPathはこれら3つの条件をすべて満たすことに加えて、低価格でスモールスタートが可能な点なども評価したという。

 なお、ビズリーチのRPA導入推進担当者はエンジニアリングの経験を持っていなかったが、無料のセルフスタディツール「UiPathアカデミー」やインターネットでの情報をもとに、わずか1週間でRPAのシナリオ(ワークフロー)を作成できたとのこと。

 ビズリーチでは2019年1月現在、3部署15業務で展開しており、新卒採用の採用オペレーション業務を効率化するなど、すでに業務改善効果も上げられたという。UiPath導入以前の同業務では、応募のあった媒体ごとに異なるフォーマットの候補者情報を採用管理システムに入力し、さらにCSVファイルとして共通フォーマットに再形成する作業に、毎日30分~1時間を要していた。さらに、ミスがあった時には、その箇所を探して1つずつやり直すことになるため、大きな負担が掛かっていたとのこと。

 しかしUiPath導入後は、この作業時間が10分程度に短縮されただけでなく、抜け漏れなどのミスも削減できたため、新規の採用施策の策定など、より生産性の高い業務に時間を費やせるようになったとしている。

 ビズリーチは、UiPathの社内開発者をさらに増やすための取り組みの1つとして、UiPathアカデミーを使用し、社内での啓発活動を推進する考えだ。