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ABEJA、AI開発の初期仮説検証を簡単に行える「ABEJA Platform Accelerator」(α版)の試用を開始

 株式会社ABEJAは5日、AI開発の初期仮説検証が簡単にできる「ABEJA Platform Accelerator」(α版)の試用提供を開始した。

 ABEJA Platformは、データの取得、蓄積、アノテーション(教師データ作成)、学習、デプロイ、推論、再学習といった、事業のAI化に欠かせない工程を一貫して進めることができるプラットフォーム。

 ABEJAでは、AIモデルの開発では、事前に立てた仮説の検証を初期段階で繰り返すことで、運用上の課題を見つけておくことが性能向上には不可欠と説明。一方、この検証のプロセスは対象データの大量収集から計算リソースの確保、モデル開発・実験まで多岐にわたり、これらを運用できる専門知識を持ったエンジニアも必要なため、多大なコストを要するという課題があるという。

 ABEJA Platform Acceleratorは、ユーザーが学習に必要な画像などのデータをアップロードすると、あらかじめ用意されたAIモデルがそのデータを学習。高度な作業を要さず、学習結果の精度を評価するレポートを入手する段階まで進める。これにより、今までコストがかかっていた、検証のためのAI開発のプロセスを簡略化する。利用できるAIモデル(2019年3月時点)は、画像のクラス分類、画像の物体検出。

 学習したAIモデルを、ウェブ上で外部システムに共有できるAPIとして提供するサービスも今後検討中。このほか、AIに傾向を教え込む教師データの作成を省力化する「ABEJA Platform Annotation」なども活用することで、AIの初期仮説検証から実証実験、本番運用まで一貫してスムーズなAIモデルの開発が実現できるとしている。

 ABEJAでは、ABEJA Platform Acceleratorは、プログラミングなどの専門知識を要さずに、非エンジニアもAIの実装に欠かせない仮説検証を迅速・安価に進められるようになり、誰もが気軽にAIを使える「AIの民主化」に向けた一歩と位置付けていると説明。これからもAIの社会実装を加速させ、あらゆる業界やシーンにおける産業構造の変革に貢献するサービスの実現に取り組んでいくとしている。