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SAPジャパンとABEJが協業、企業におけるAI活用を支援

 SAPジャパン株式会社と株式会社ABEJA(アベジャ)は9日、AI領域で戦略的協業を行うと発表した。

 2012年に創業したABEJAは、国内のAI関連を専門とする大学教員陣と連携し、ディープラーニングの研究開発を行っている企業。AIの継続的なインテグレーションに必要なパイプラインを包括的に提供するプラットフォーム「ABEJA Platform」を活用し、製造、小売・流通、インフラなどの業界と協業して各種ソリューションをさまざまな業界に提供しており、100社以上でAIの本番運用を実現しているという。

 今回の同社とSAPジャパンの協業では、SAPのエンタープライズアプリケーション技術とABEJAのAIプラットフォーム技術を組み合わせ、企業におけるAI活用の拡大を目指す。具体的には、SAP Leonardo Machine Learning FoundationとABEJA Platformを組み合わせた学習環境と実行環境の両方を、ワンストップで提供するとした。

 これにより企業は、SAPのエンタープライズアプリケーションのデータとそれ以外で発生する動画、画像、音声、位置情報などの多様なデータを組み合わせ、新しい価値を創造できるようになるとしている。

 なお具体的な活用例としては、ERPに入っている設備関連データや稼働状況データと、ドローンの動画検査データ・音声情報・環境情報を組み合わせて分析し、最適な設備の予防保全を実現する、といったシーンが考えられるいう。また、倉庫内の在庫・入出庫の傾向・売上情報、倉庫内人員の位置情報、カメラからの情報などを利用することにより、入出庫の無人化やロボットの活用なども可能になるとのことだ。