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日立システムズエンジニアリングサービス、「グローバルセキュアデータ転送サービス」の機能を拡充

 株式会社日立システムズエンジニアリングサービスは5日、株式会社日立システムズと連携し、秘密分散技術によってデータを一時的に無意味化(意味のない文字の羅列に変換)するなどのセキュリティ対策により、機密情報の安全な転送を実現する「グローバルセキュアデータ転送サービス」の機能を拡充したと発表した。

 グローバルセキュアデータ転送サービスは、海外拠点や関連会社、海外の開発委託先との間で、CADなどの設計図面データや研究開発データなどの機密情報を共有する用途を想定したサービス。株式会社ZenmuTechの秘密分散ソリューション「ZENMU」の技術と、パブリッククラウドを活用し、秘密分散技術により機密情報を無意味化し、無意味化した情報を複数のデータにピース化(細分化)、ピース化したデータを暗号化されたHTTPS通信を利用し転送、複数のクラウドサーバーに分散保管するという、4重のセキュリティ対策により、コストを抑えながらセキュアなデータ転送・共有を実現する。

 今回の機能拡充では、データを転送・共有するだけでなく、安全に長期保管して必要な時にだけ取り出したいという要望に対応するサービスとして、「セキュアアーカイブサービス」の提供を開始した。

 セキュアアーカイブサービスでは、機密情報を無意味化した上で複数のサーバーにデータを分散することにより、セキュアな状態で自社他拠点や関連企業とデータを共有することが可能。サイバー攻撃などにより第三者にピース化したファイルが盗まれても、組み合わせ方法が分からないため復元されず、データを保護することができる。

 また、「データ転送サービス」では、MACアドレスを利用してログインできるPCを限定する機能や、上長承認後にデータを転送する機能、一時的に利用するユーザーに対してワンタイムパスワードを発行する機能などのセキュリティ機能を強化した。

 グローバルセキュアデータ転送サービスの価格は、初期費用なし、月額費用は3万円(税別)から。