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凸版印刷と富士通エフ・アイ・ピー、複数のQRコード決済を店舗POSレジに導入できる「スイッチングゲートウェイ」

 凸版印刷株式会社と富士通エフ・アイ・ピー株式会社は25日、スマートフォンを活用したQRコード・バーコード決済サービスを小売店舗のPOSレジで同時に複数利用可能にする決済情報中継サービス「スイッチングゲートウェイ」の本格的な提供を開始した。

 スイッチングゲートウェイは、中国で普及し、訪日観光客にも需要の多いAlipayやWechat Payのほか、Origami Pay、d払い、PayPay、pring、LINE Pay、楽天ペイの各サービスに対応。各サービスと店舗のPOSレジシステムをゲートウェイとして結び、POSレジへの複数サービスの導入を可能にするサービス。

「スイッチングゲートウェイ」の概念図

 スイッチングゲートウェイと接続することで、仕様が統一されていない複数の決済情報(決済電文)に対して、決済処理や店頭オペレーションを統一でき、QRコード・バーコード決済導入における、システム改修のコストや導入期間の短縮を実現する。同時に複数のサービスの導入が可能で、導入のためのPOSレジシステムの改修も基本的に一度で済み、店頭オペレーションも統一できるため、運用負荷も軽減できる。さらに、今後も接続先の決済サービスを順次拡大する予定で、新たな決済サービスの追加も容易に行える。

 スイッチングゲートウェイは、凸版印刷と富士通エフ・アイ・ピーが共同で運営している、ギフトカードやハウス電子マネーの残高管理を行うリアルタイムプロセッシングサービス「サーバ管理型プリペイドASPサービス」のシステム基盤を利用している。そのため、サーバ管理型プリペイドASPサービスをすでに導入済みの場合には、新たな接続のためのシステム改修を削減でき、また、未導入の場合でも通常よりも低いコストで複数の決済サービスを導入できるとしている。

 また、QRコード・バーコード決済サービスを店舗に導入することにより、顧客の利用状況に関する各種データを活用でき、各店舗は利用状況のデータを分析・活用したマーケティング施策を実施できる。凸版印刷と富士通エフ・アイ・ピーが持つデータ分析力や、施策企画ノウハウにより店舗の活性化を支援し、さらにサーバ管理型プリペイドASPサービスを活用したハウス電子マネーとの連動による、店舗への集客や顧客施策も展開できる。

 スイッチングゲートウェイは、先行して2018年春より阪急阪神百貨店をはじめ、百貨店、ドラッグストアなどの一部店舗で採用されている。

 凸版印刷と富士通エフ・アイ・ピーでは、キャッシュレス社会の実現に向けた取り組みの一環として、サービスを通じた店頭でのQRコード・バーコード決済の普及に努め、2020年度までに50社の導入を目指すとしている。

 また、10月25日~26日に東京国際フォーラムで開催される「FIT2018 金融国際情報技術展」の凸版印刷ブースで、スイッチングゲートウェイの展示を行う。