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アプレとNEC、高級ブランド品の真贋判定サービス「TALグレーディングレポート発行サービス」を開発

NECのAI技術「物体指紋認証」を利用

 株式会社アプレと日本電気株式会社(以下、NEC)は27日、アプレの持つ高級ブランド品の真贋(しんがん)判定技術とNECのAI技術を組み合わせ、真贋判定サービス「TALグレーディングレポート発行サービス」を開発したと発表した。アプレのサービスとして、9月より提供される予定。

 高級ブランド品のリユース品が取引される二次流通市場は、流通ルートの多様化もあって規模が年々拡大しているが、模倣品の流通による被害防止や、適正な鑑定に基づく適正価格での取引が求められている。

 通常、二次流通品の真贋ならびに品質状態の判別は専門家の鑑定によって行われているものの、鑑定書が付属された取引が少なく、取引ごとに鑑定が必要となるため、必要な鑑定工数に対して専門家が不足していることが課題になっているという。また、鑑定書を発行しても現品と鑑定書がすり替わる可能性があるなど、鑑定書による取引が普及しづらい課題もあるとのこと。

 そこでアプレは、NECとの共創活動を通じ、これまで培ってきた真贋判定技術と、NECのAI技術(物体指紋認証技術)を活用した「GAZIRU個体識別サービス」を組み合わせることで、新たなサービスを開発した。

 この「TALグレーディングレポート発行サービス」では、アプレによる高級ブランド品の真贋判定結果をグレーディングレポートとして発行し、GAZIRU個体識別サービスにより現品の画像と関連づけて管理することで、すり替わりを防止できる信頼性の高いレポートの提供を実現しているという。

 活用シーンとしては、二次流通業者や個人が、二次流通市場で自らの取扱商品を販売する際に利用し、取扱商品の真贋判定結果に基づき発行・管理されるグレーディングレポートの提供を受けることで、以後の取引の際に専門家による再鑑定を不要にする、といった例が想定されるという。これにより、鑑定コストの削減や二次流通業界全体における鑑定工数不足の解消が期待できるとのこと。

 また、信頼性の高いレポートをもとに安心して取引が行えることで、自らの取扱商品の販売促進にも貢献できるとしている。

 なお、NECのGAZIRU個体識別サービスは、製品や部品の表面に自然発生する微細な差異から個体を識別する物体指紋認証技術を活用しており、商品そのものの撮影画像のみで、個体を識別できる特徴を持つ。

 このため、識別用のICタグやバーコードの準備・取り付け工数の削減が期待できるだけでなく、偽造などに対する安全性がより強固になり、アプレが提供する「TALグレーディングレポート発行サービス」の信頼性を高められるとしている。