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インテル、東京・丸の内に最新コンピューティング技術を紹介する「コラボレーション・センター」を開設
2018年5月22日 12:00
インテル株式会社は、東京・丸の内の東京オフィス内に、「インテル コラボレーション・センター」(以下、コラボレーション・センター)を開設。このほど、その様子を報道関係者に公開した。
IoTやAI、VRなどの最新コンピューティング技術の利用モデル/コンセプトを紹介するとともに、デモやショーケースを通じて、最新のコンピューティング技術を体験・検証できるという。
「変化を続ける市場やテクノロジーの動向について、業界関係者を対象に、最新のコンピューティング技術を紹介し、ビジネスのさらなる成長を促進するとともに、新規ビジネスの創出も促す」(同社)。
インテルでは2012年に、コラボレーション・センターの前身となるヒューマン・インタラクティブ・テクノロジー・アプリケーション・センターを、茨城県つくば市に設置。ハードウェアやソフトウェアの開発者をはじめとする業界関係者や、自治体や顧客企業などを対象に、コンピューティングを通じた新たなユーザー体験の創造、検証に取り組んできた経緯がある。
今回のコラボレーション・センターは、これらの経験を生かして、日本のみならず、アジアの業界各社とのコラボレーションも活性化。世界をリードできるユーザー体験を提供できる製品やサービスの創造を目指す場に位置づけている。
具体的には、コラボレーション・センター内に、インテルのテクノロジーをベースとする10個のコンセプトモデルおよびテクノロジーデモを用意。今後、業界各社とのコラボレーションによって生み出されたコンセプトなどを追加していくという。
インテル 執行役員常務 技術本部の土岐英秋本部長は、「約2年前から東京エリアへの設置を検討していたものであり、昨今のトレンドをとらえて、特にAIに力を注いでいる。インテルは、自動運転、5Gネットワーク、AI、仮想世界に対して重点的に取り組んでおり、コラボレーション・センターでは、これらの分野を中心に、ニュートラルな立場から一番効率がいいソリューションを探しだし、ビジネスの加速を支援していくことになる」などと説明した。
インテルの東京本社にはすでに、インテル技術本部データセンターCoE(Center of Excellence 以下、データセンターCoE)を5階に設置しており、今回2階に設置されたコラボレーション・センターとともに、2つの体験/検証センターが併設されることになる。
「コラボレーション・センターの新設により、同じ場所において、インテルが取り組むインフラからエッジまでのショーケースを網羅できるようになる」(同)とした。
インテルのインテル技術本部Xeonプラットフォーム・アプリケーション・エンジニアの渡邉恭助氏は、「データセンターCoEは、データセンターの研究拠点として約1年前に開設したものであり、顧客から、データセンターの評価を行いたいといった声のほか、ソフトウェアを用意したり、AIフレームワークを活用したいといった要望にも応えたりすることができる。クラウド/データセンター分野における協創の場として、最新のインテルテクノロジーを実装したテスト環境の場として、活用してもらいたい」とする。
データセンターCoEは、Xeonプロセッサで42ノード構成、Xeon Phiプロセッサで8ノード構成としているほか、パブリックインターコネクトのOmni-Pathによるノード間接続、10Gigabit Ethernetによるネットワーク環境を用意。さらに、注目を集めている「Ruler」フォームファクタのSSDも利用できる。
同社では、アプリケーションのテストやベンチマーク、デバッグのほか、顧客とのPoC、トレーニングなどに活用されている例を示しながら、「インテル技術本部データセンターCoEは、そのリソースを活用して、顧客の要望にあわせて柔軟なシステム構成を実現することができるのが特徴。HPCを想定した検証も可能だ」などと述べた。
内部の様子を紹介
ここでは、コラボレーション・センターおよびデータセンターCoEの様子を写真で紹介する。
日本法人の新社長も登場
一方、4月1日付でインテル日本法人の社長に就任したスコット・オーバーソン氏が、今回、初めて会見の場に登場した。
オーバーソン社長は、「日本は経済規模でも、テクノロジー市場でも世界3位であり、トップ2000社の10%が日本の企業である。また、日本は最先端のテクノロジーを活用したイノベーションを有しており、これが日本企業だけでなく、世界の企業の成長にも寄与することになる。その点でも、日本は重要な国であり、重要な市場である」と前置き。
「私は、Intelでは米国、欧州などで28年間勤務しており、今回、日本を担当することになった。これまでにもテクノロジーを活用したイノベーションによって、多くの顧客のデジタルトランスフォーメーションを支援してきた。今回、日本に設置するコラボレーション・センターは、プレゼンテーションをする場でなく、AI、IoT、自動運転、5G、VRなどの新たな技術を体験してもらい、コラボレーションしてもらうのが目的である。」と、今回のコラボレーション・センター設置について述べた。
また、「2020年の東京オリンピック/パラリンピックは、日本にとって、イノベーションを起こす大きなチャンスである。インテルは、東京オリンピックのグローバルスポンサーとしてさまざまな取り組みを行うが、コラボレーション・センターもそのひとつになる。コラボレーション・センターでは、顧客やテクノロジーパートナーとともに、コラボレーションすることで、イノベーションを加速することができると考えている」とも述べている。