ニュース

Nutanix、データベース運用を合理化・自動化する「Nutanix Era」を発表

 米Nutanixは9日、同社の年次イベント「.NEXT Conference 2018」において、データベースの運用を合理化・自動化するエンタープライズクラウドPaaSサービス「Nutanix Era」を発表した。

 Nutanix Eraの第一弾リリースは、コピーデータ管理サービスを豊富に備え、企業全体でデータベースのコピーデータ管理に伴い複雑化する運用管理や増加するコスト負担の問題を解決すると説明。Nutanix Eraにより、企業はストレージコストを削減し、データの管理、コントロール、セキュリティをシンプル化しつつ、データベースのライフサイクル運用の複雑性を軽減できるとしている。

 Nutanixの統合スナップショット技術を活用することで、容量効率に優れたデータベースのスナップショットを作成し、設備投資支出コストの削減が可能。Nutanix上で稼働中のデータベースは、最後に記録されたトランザクションまでの特定時点でのクローン作成やリカバリが行える。

 対象となるすべてのデータベースのトランザクションを管理するデータベース運用において、ワンクリックでクローン作成やリストアが実現でき、その運用は数分間で完了する。データベースのクローン作成を自動化することで、特定のスナップショットを検索し、適切なデータベースのログを見つけ出し、データベースのリカバリ運用を開始するといった複雑で時間を要するプロセスが必要なくなり、維持運用支出コストを削減する。

 Nutanix Eraのコピーデータ管理サービスは、当初はOracleとPostgresのデータベースエンジンをサポートし、将来的には他のデータベースのサポートも計画する。Nutanixの高性能なスナップショット技術をベースとしており、今後はアプリケーション固有のAPIに対応するとともに、新たにタイムマシン機能を組み込むことで、過去の特定時点でのデータベースのコピーを作成することができるようになる。

 これにより、アプリケーション開発者は必要なデータベースのコピーを正確・迅速に選択でき、データベース管理者は記録されたすべてのトランザクションがキャプチャされていると確信した上で、あらゆるデータベースインスタンスを素早くリストア・リフレッシュできると説明。将来的にはこの技術をデータベース全体のプロビジョニングにも採用することで、社内のすべてのデータベースについて、包括的なライフサイクル管理ソリューションを実現する予定としている。

 Nutanix Eraは現在、一部の顧客企業によるテスト段階にあり、2018年下半期中の提供開始を計画する。また、価格についての詳細は一般提供開始前に発表する。