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NEC、良品データの学習のみで不良品を検出できるAIソフトウェア新版
2018年5月8日 14:22
日本電気株式会社(以下、NEC)は8日、深層学習(ディープラーニング)技術により、画像データを用いた検品業務の効率化などを実現するソフトウェア「NEC Advanced Analytics - RAPID機械学習」を強化すると発表した。同日より、新版「同 V2.2」を販売開始する。
NEC Advanced Analytics - RAPID機械学習は、高精度な画像認識やデータ関連性の分析を行うAIエンジン。高精度な画像認識やデータ関連性の分析を行える特徴を持ち、工場ラインでの検品業務などで活用されているという。
しかし、不良品を検出する検品業務にAIを導入する場合、従来は良品・不良品双方の画像データを1000件規模で事前学習する必要があったが、日本の工場などでは製造品質が高く、不良品データを入手しにくいという問題があった。
これに対して新版では、良品データのみで学習可能な「OneClass分類アルゴリズム」を導入。製造業の検品業務にもAIが適用可能となったことで、大量生産の工場ラインにおいて、長時間かつ均一な判断を求められる検品業務でも、作業の効率化が実現するとしている。
また、企業の人材採用や離職防止などで活用されているテキストデータのマッチング分析においては、従来はテキストとして取り扱っていた数字情報を、本来の数字としての意味を保ったまま解析できるようにした。
あわせて今回、操作画面のインターフェイスを刷新して分析機能をすべて集約した。ナビゲーションに従った操作が可能になったことで、分析専門家以外の利用者でも容易に分析を行えるとのこと。
価格は、画像データを用いた分類/検知に特化して利便性を高めた「NEC Advanced Analytics - RAPID機械学習 V2.2 画像解析版」が375万円(税別)からで、6月4日の発売を予定。一方、テキストデータのマッチング/フィルタリング機能を搭載した「NEC Advanced Analytics - RAPID機械学習 V2.2 マッチング版」は375万円(税別)からで、5月21日の発売を予定している。