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「ディープラーニング」技術でデータ傾向を自動学習する人工知能ソフト、NECが販売

 日本電気株式会社(以下、NEC)は21日、自動でデータの傾向を学習する人工知能ソフトウェア「NEC Advanced Analytics - RAPID機械学習 V1.1」を、同日より販売開始すると発表した。

 「NEC Advanced Analytics - RAPID機械学習 V1.1」は、高精度な画像認識やデータ関連性の分析を行う人工知能技術の1つ、「ディープラーニング」技術を搭載したソフトウェア。手本となるデータを事前に読み込ませることで、着眼点を自動で設定し、データの分類/検知/推薦などの高精度な判断を簡単に実現するという。

 また、NEC北米研究所の独自技術によってメモリに読み込むデータ量を圧縮することで、省リソースで高速処理を実現。従来は十数台のサーバーが必要だった機械学習システムを、サーバー1台から導入できるとした。

 ラインアップとしては、カメラ画像からの不審者の自動検出など高精度な画像認識を実現する「画像解析版」と、求職者の適性にあった求人企業の紹介など効果的なマッチングを実現する「人材マッチング版」の2種類が提供される。

 このうち画像解析版では、カメラで撮影した画像を学習させることで、検出したいシーンを高精度で判別・検知可能。交通監視、店舗内監視、工場の検品など、画像分析を活用するさまざまな業務への適用が考えられるという。

 一方の人材マッチング版では、エントリーシートや企業の人事データなどから、求職者と求人企業の関係性を学習し、求職者には好適な求人企業の紹介、企業には求人条件に適した人材の探索をそれぞれ支援する。

 なお、製品は運用規模に応じた年間利用ライセンスの形態で提供される。初年度の年間利用料は、画像解析版が530万円(税別)から、人材マッチング版が560万(税別)円から。また検証評価版も提供され、こちらは1カ月利用料が110万円(税別)からとなる。

石井 一志