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Microsoft、IoTのセキュリティ強化を目的としたプラットフォーム「Azure Sphere」を発表
2018年4月17日 16:42
米Microsoftは16日、IoTデバイスのセキュリティ強化を目的とした総合的プラットフォーム「Azure Sphere」について発表した。
Azure Sphereは、組み込み用のマイクロコントローラーユニット(MCU)、IoTセキュリティ向けに構築されたカスタムOS、デバイスを保護するクラウドセキュリティサービスから構成される。
MCUは、マイクロソフトのセキュリティ技術と接続機能を内蔵し、リアルタイムプロセッサとアプリケーションプロセッサを組み合わせたチップになると説明。15年間のXboxの経験から学んだセキュリティ技術を搭載し、従来と比較して5倍以上の処理能力を提供するとしている。
OSは、Windowsで開発されたセキュリティの革新と、セキュリティモニター、カスタムLinuxカーネルの組み合わせにより、IoTのための高度なセキュリティ環境と信頼できるプラットフォームを構築すると説明。クラウドセキュリティサービスでは、デバイス間やデバイスとクラウド間の証明書ベースの認証や、障害報告による新たな脅威の検出、ソフトウェアアップデートなどの機能を提供する。
Microsoftでは、MCUの技術をロイヤリティフリーでライセンスしており、最初のAzure SphereチップとなるMediaTek MT3620は今年発売予定としている。
Microsoftのプレジデント兼最高法務責任者のブラッド・スミス氏は、「昨年の破壊的なサイバー攻撃が示したように、セキュリティ上の脅威は変化し、ますます深刻化しています。テクノロジー業界はセキュリティ脅威の変化に先んじて、イノベーションのペースを加速する必要があります。本日の発表により、クラウドに加えて、世界のコンピューターネットワークのエッジで機能する数十億個の新しいデバイスに対しても、重要なセキュリティの強化が提供されます」と述べている。