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ローソン、AWSとNSSOLのマネージドクラウドを併用しITインフラを最適化

 新日鉄住金ソリューションズ株式会社(以下、NSSOL)は5日、株式会社ローソンが、EC系システムや情報系システムを中心とする既存システム群を、NSSOLのマネージドクラウドサービス「absonne(アブソンヌ)」へ移行したと発表した。

 ローソンでは、店舗形態の多様化や新商品・新サービスの拡充に向けて、情報システムの構築にはさらなるスピードアップが求められていたため、2014年に、システムのインフラをクラウドへ順次移行する方針を掲げている。

 その方針に基づき、新規開発するシステムについては、Amazon Web Services(AWS)のクラウド環境で構築・運用を開始していたが、通販サイトの「ローソンフレッシュ」やコーポレートサイト、社内ポータルなど、国内3カ所のデータセンターにオンプレミスで保有する既存システムについては、AWS上への移行にあたり、アプリケーションの改修や移行後のテストにコストと時間を要するため、クラウド化は見送られていた。

 しかし、既存システムのためにデータセンターを維持するコストや、ハードウェアの保守期限切れに伴うITインフラ更改の負荷といった、既存システムの運用管理コストが大きな課題となっていたという。

 そこでローソンでは、既存システムとの親和性が高い点を評価し、NSSOLのマネージドクラウドサービス「absonne」を採用した。absonneはさまざまな移行実績を持ち、既存のアプリケーションをそのまま継続して利用可能。また、「L2ネットワーク延伸機能」により、既存環境と同一のネットワークセグメントを持てるため、IPアドレスの変更やネットワークの再設計をすることなく、スムーズなクラウド移行を実現できるとのこと。

 4月時点では、2つのデータセンターから、EC系システムや情報系システムを中心に260のOSをabsonneに移行し、データセンターを1つ閉鎖した。こうした移行により、ITインフラ更改の負荷を削減するとともに、データセンターの一部閉鎖を含め、運用管理コストを削減できたとしている。

ローソンでは今後も、オンプレミスで所有しているシステムのabsonneへの移行を拡大し、AWSとabsonneを使い分けるマルチクラウド化を進める方針だ。