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NECとイーエムシステムズ、健康・医療分野で協業 診療所・保険薬局向け新サービスの創出目指す

 日本電気株式会社(以下、NEC)と株式会社イーエムシステムズは29日、健康・医療分野において、新たなサービス創出のために協業開始すると発表した。

 イーエムシステムズは、保険薬局向けシステム事業で実績を持つほか、診療所向け電子カルテ・医事会計システム事業の拡大や、介護サービス事業者向けシステムにも取り組んできた。

 一方のNECでも、健康・医療情報利活用基盤を軸に、業種を超えた本人の同意に基づくパーソナルデータの利活用や、より個人最適化された新たなヘルスケアサービスの創出などを進めている。

 両社では今回の協業に伴い、NECの「クラウド型問診サービス」やAI技術群「NEC the WISE」などのICTを活用し、診療所向け電子カルテと保険薬局向け調剤システムにおける次世代システムの共同開発を、3月から開始する。このシステムにより、診療所・保険薬局に来院する患者の病態変化を、医師や薬剤師がより適切に把握できるように支援するという。

 また、処方せんの電子化など、将来的な実用化や標準化の動向を見据え、病院・診療所・保険薬局間などの情報連携に関する実証/共同事業化に取り組み、さらなる医療の効率化や患者の利便性向上を目指すとした。

 なお両社は今回の協業を通じ、国民の健康管理や維持に貢献するPHR(Personal Health Record)普及に取り組む考え。まずは2018年度以降に実証を行い、国民と病院・診療所・保険薬局などが密接なコミュニケーションを実現する仕組みを社会実装していくことで、両社が目指す最適な医療の提供や、国民の健康寿命延伸への貢献を図るとしている。