ニュース

NEC、北陸銀行と横浜銀行向けの振込不能管理システムを構築 NTTデータと共同で

 日本電気株式会社(以下、NEC)は23日、株式会社NTTデータと共同で、株式会社北陸銀行と株式会社横浜銀行に対し「振込不能管理システム」を提供すると発表した。2月から北陸銀行、2018年5月から横浜銀行にて順次稼働開始となる予定。

 国内為替の振込手続きを行う場合、振込伝票に記載内容の不備があると入金エラーが発生してしまうが、北陸銀行と横浜銀行においては、これら取引が成立しない振込の処理を、後方事務の職員が紙ベースで行っており、業務効率化が課題になっていたという。

 今回、この課題解決に向けて両行が導入したのは、NECの振込不能管理システムを、共通パッケージとして整備・構築したもの。このシステムでは、為替の振込エラー事務に必要な情報を、画面上でまとめて見ながら処理を行えるため、伝票への記載内容の不備により、自行からの振込が他金融機関でエラーとなる「仕向エラー処理」、自行・他金融機関からの振込が自行内でエラーとなる「被仕向エラー処理」の事務を効率化できる。

 またFAX自動送受信機能により、顧客や営業店への連絡事務負荷を軽減。為替の振込エラー処理の進ちょく管理をシステム上で行えるので、処理の遅れや漏れのリスクも低減されるとした。さらにペーパーレス化によって、紙の置き忘れ・紛失など、情報漏えい防止の面でも効果があるとのこと。

 なお被仕向エラー処理では、受取人名がエラーの場合、法人略語の有無や別名による違いなど、従来は職員が判断していた条件もシステム化された。同一受取人と判断できた場合は自動入金を実施し、それ以外のエラーに対しては仕向先金融機関への自動照会または自動資金返却を実施する、といった方式により、振込エラー処理量の削減を実現している。

 NECは今後、今回導入した振込不能管理システムの機能強化として、残高不足などによる依頼人口座からの出金エラーや、立替払いした振込資金の回収を管理する「振込資金リスク管理機能」などについても、検討、提案を進めるとしている。